前方が少し開けて来た | ∞心機一転まさるの日記∞

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規律の厳しい役所を退職し自然豊かな山間の温泉町に道場を造りスタートしました。しかし元職からメールが一通!堅い仕事の師範役に逆戻り!

30分位で中型トラックで、大工さん3人板や角材を積んで到着、板を剥がした部屋を見て積んできた板や角材で簡易ベットを造り始める、斉藤さんも窓からはがした板で、壁際にテーブルの様なものを作って居る、やることが早くて機動隊のみんなも協力して3部屋の防寒対策にすき間風を防いでいる。
お世話になって居る久住土木建設の社長は、内のボスと似て居て即断即決(論争なんて意味が無い)(まず動いて結果は後から付いてくるよ)と日頃から社員から信頼されて、少し無理だなと思う指示も、出来てみると客からも(やって貰って良かった礼を言わている)
この様な事案も手をこまねいて居ては、何も進まない。
直後に日比野さんの所轄から護送車が2台と制服が6人到着、拘留が決まって移動することになった。
金子さんが社長を確保した時、ハングルで尋問しメモを残していたが、画像と自供した氏名をまさると金子さんの合作でタブレット入力して居たので、被疑者の受け渡しで点呼した。
護送車に乗る時画面を見ながら名前を呼んでみた、合っているようで顔を上げた。
B-1と名付け次を呼ぶとB-5だった、やはり手前の部屋はBー1~5で5名が合っていた。
ソン社長はA-1で間違いなくA-2は拳銃を提出した男で、Aも顔写真と合って居て5名だ。

一応10人の顔写真があるので、踏み込んで確保した位置関係で、ソン社長と同室の5人をA-1~5と手前の部屋で突っ込んで顔に自傷を負った奴からB-1~5で尋問の参考になる。

此れで夜間の警備は35人の衰弱した作業員だけになった。
まさると日比野さんは全部に立ち会いたいが、取り敢えず事件の経過を箇条書きで書き出し、現場の5人のスマホに転送し読み合わせをした、漏れは無いが決め手の証拠物件が乏しく迫力が無い。
顔写真とナンバーリングが功を奏し、日比野さんが「何時の間に編集したのですか?これじゃ取調室でメモするのは楽でしょうね」と褒めてくれる。
写真はSDカードから取り込んで居たので、時間と位置関係で10名の名簿は簡単に出来た。

さっきの鈴木さんのメールを金子さんに見せ「現状を医療機関に、通報するのが優先のようです」と呟く。
「えっそうか、そのような手順を踏まなきゃ進まないんだ」と呻く。
「日比野さん、ここの保健所は何処になるのですかね?」と力なく尋ねる、金子さんは、もっと先の上川管轄だ。
「ここの住所が愛別なら上川ですが、旭川なら旭川保健所になります、吉田さんは地下室か、彼はこの場所から一番近いからわかるはずです、聞いてみます」と建家に入って行く。
まさるは国内捜査が初めてなので、常識的な情報が身に付いていない。
金子さんは、あの連中を漂流者にして公的機関の施設に依頼するかと言いながら、日本海から北海道までの海域は、北○○の漂流船が多く漂着した地域の海保が、収容に苦慮したニュースがあったが、感染病も要注意だまさに自分がその最中にいるのだ。
久住の大工さんが、「二部屋が一応出来たのですが、見て頂きますか?」と来たので金子・柏木・斉藤の3人が移動して廊下を進む。
さっきまで在った工作台やドローンらしい部品も片付けられ、部屋を閉ざしていた板材も使われ、一台に3人くらい寝られるベットが4台出来て、壁際には棚があり持ち物を置けるように配慮している。
みんなは「う~んこんなに立派なモノが出来るなんて、ここで治療できるんじゃないか」と金子さんが唸って居る。
「そうだなここは元々医療関係だったのだから、詳しく見れば使えるかも知れないな、後は暖房か」と金子さんが見回している。
さっきの大工さんが来て

「柏木さんこっちも出来ましたから,30~40人は寝ることが出来ます、別のチームがトイレを整備して居ます、今まで使って居なかったようで、どこで用を足していたのですかね」と渋い顔をしている。
前方が開けて来た感じがする、金子さんが
「どこでも構わないか、旭川の保健所に電話して医療関係者を派遣して貰おうか」とスマホを出した。



 

春も近いのに裏山は残雪が多く、スキーで滑れそうだ(^^♪