鹿児島の指宿の坂井商店さんの所で、鰹節作りの見学をさせていただきました。
鰹節には、「荒節」と、「枯節」と呼ばれるものがあり、
「荒節」と呼ばれるカツオを茹でて燻し、乾燥させたものは、2週間から20日で完成し、元の鰹から重さは5分の1になります。
「枯節」と呼ばれるものは、「荒節」にカビ付けをした、発酵食品で、5,6ヶ月で完成し、重さは6分の1になります。
国内鰹節生産の90%は、鹿児島の指宿、鹿児島の枕崎、静岡の焼津で、作られているそうです。(海外生産もあります。)
かつおぶしは重さで値段が付くので、枯らしていいものをつくっても儲からない、なんて事もあるそう
この重さの変化や、完成までの期間、手間と苦労を知らないと、「枯節」を姿で売っているのをみても、「高っ」って思ってしまいますよね💦
知った後には、安すぎてゾッとします。
ざっくりと、、、
けずり節のできるまで
1・生切り (姿で売る商品は包丁で切る)
2・釜立て(沸騰すると身が傷つくので、煮立たせないように慎重な温度管理を要する)
3・骨抜き (手作業)
4・焙乾 - 燻蒸して乾燥させる。必要に応じて幾度か繰り返す。この行程を途中まで行った物が「さつま節」、終えた物が「荒節」
5・天日干し・カビ付け - 天日干しで乾燥させる。その後純粋培養したカツオブシカビを噴霧し、閉め切った室に入れ、カビを繁殖させ熟成させる
6.カビが繁殖したらこれを削り落とし、カビ付けを繰り返す
坂井社長さんが手に持っているのが、解凍しているかつお。
かつおぶしにするのに適しているのは、脂分の少ないかつお!
姿で売る商品は、骨抜きしたあと、鰹の身のペーストを付けて形を整えます。(手作業)
燻されています。すっごい煙です。
表面を2種類のペーパーで削って、整えます。
黒い部分をとり、カビを付きやすくするそうです。
カビ💖緑→茶色。
カビつけの部屋は、いつもと少し違うけど、確かにコウジ菌っぽいにおいがしました。
絶景✨✨本当に美しかったです。
見学の後、
市販されているパックの中身は、昔は枯節だったそうです。
にんべんという会社がかつおパックを売り出して、すごく売れて、生産が追いつかなくなり、それから、口に入るかつおぶしの多くが、荒節になっていったそう。
すごくざっくりとした説明になりましたが、
すごく手間暇かかっていて、
どの作業も職人技で、すごいし、
天日干しとカビ付けを繰り返すなんて、本当気が遠くなりそうな作業です。
麹作りなんて、たったの2日で結果がでるけれど、枯節作りの途中で、雨にあててしまったりなんかしたら、どうなるんだろーー💦
実際に見学して、生で見させてもらって、すごく繊細で美しい鰹節を、肌で感じました。
社長のお子さんにとっては、枯節がかつおぶしで、黙って荒節をかけたものを食べさせると、
「いつもと違う!」
「魚臭い。」
と言うそうです。子どもは正直ですね。
正直、私は枯節、たぶん初めて食べました。
どこに売ってるのー?と思った方。
こちらです。(通販)↓
有限会社坂井商店(今回見学でお世話になった坂井社長さんの会社です。)
〒891-0511鹿児島県指宿市山川福元6146
0993-34-0070
社長さんは全くアピールされませんでしたが、
「農林水産大臣賞」連続受賞
されている、すごい会社みたいですよ。
荒節と枯節、どうやって見分けたらいいの?
荒節は「かつお・ふし」と書いてありますが、枯節は、「かつお・かれぶし」と書いてあります。
近所のイズミヤでも、「かれぶし」見かけました。
枯節、1パック100円でご試食お分けしています。(あと6袋限定)
教室に来られた方で、希望される方にお渡ししていますので、お声掛けください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
上級麹士 ・ 糀エヴァンジェリスト
まや発酵教室 うえむらまや
mayahakko@gmail.com