【感想文】『ウルトラマンタロウ』のムルロア回を観ました(後編)


読者の方どうもこんにちは、脳内フリーターズの映像作品感想文プログラム「わたしは目撃者」でございます。わたくし担当のAD山崎です。よろしくお願いいたします。

今回は前回取り上げた作品の続きの話になります。YouTubeのウルトラマン公式チャンネルで配信された『ウルトラマンタロウ』の24話「これがウルトラの国だ!」の続きの話である25話「燃えろ!ウルトラ6兄弟」の視聴感想文です。前後編の後編的なエピソードですね。








前回のブログでは書きませんでしたが、24話のラストで南光太郎はウルトラの母の導きの声を聞き、傷ついた身体のままウルトラマンタロウに変身してムルロア打倒のために必要なアイテムを取りに生まれ故郷であるウルトラの国に向かいました。

タロウ不在の地球は黒煙に覆われた状態で日中でも真っ暗闇の状態でした。それに加えて物資不足などで苦しい状態で人々の心も真っ暗闇でした。さらに宇宙蛾スペースモスと宇宙大怪獣ムルロアの攻撃は続きました。そんな中で地球防衛組織ZATでは「怪獣は光の発生源を狙って攻撃している」と気付き、できるだけ明かりを付けないようにと呼びかけました。

まあそのように地球全体の危機なのですが、はっきり言って全て一部の地球人の暴挙が招いた自業自得ではありますね。前回書きましたように、とある地球から離れた惑星ムルロア星で行われた化学兵器の実験で生まれた宇宙蛾スペースモスと怪獣ムルロアによるいわゆる逆襲なわけですから。しかし実際に被害者になるのは実験を行う決断をした政治家や実験を行った科学者たちではなく一般庶民たちである…というのは核実験や戦争などに重なりますよね。

話を本編に戻しますと、タロウ不在の地球では、地球防衛組織ZATの隊員たちはできるだけ明かりを付けないように呼びかけるだけでなく、現状を打破するために強力な爆弾を使ってムルロアを退治しようと考えます。そしてムルロア出現のタイミングでその作戦を決行します。一方タロウの方は他のウルトラ兄弟の協力によって伝説のアイテムのウルトラベルを獲得して地球に戻ってきました。そしてそのウルトラベルを鳴らすと地球を覆っていた黒煙が消滅して地球に光が戻ります。そしてZATの隊員がムルロアの頭部に飛び乗って爆弾セットに成功しますがムルロアが暴れるためその場からうまく逃亡できないでいるとタロウがムルロアとZATの戦っているところにやってきました。そしてなんとか隊員を救出したタロウが空中にムルロアを投げ飛ばしムルロアの頭部に仕掛けられた爆弾が爆発しムルロアは爆散してジ・エンド!事態は収束しました。

この話のピックアップしたい点はウルトラマンタロウが全てを解決するのではなく直接ムルロアに止めをさしたのは地球人の作った兵器であるというところです。タロウはそのアシストをしただけというのが「地球の平和は地球人が守る」という描き方をしていて良いですね。思えばウルトラシリーズの第一作(ウルトラマンのようなヒーローが登場するという意味でです。)の『ウルトラマン』でも宇宙恐竜ゼットンという強力な敵に倒されたウルトラマンに代わってゼットンを倒したのは地球人の作った兵器でした。そのへん何でもかんでもウルトラマンがなんとかしてくれる話ではないというところで一貫している感じですよね。

と地球人の立場で考えるとムルロアが退治されて平和な生活が戻ってめでたしめでたしなんでしょうけど、ウルトラシリーズを見続けているとどうしても宇宙人目線でも考えてしまうのかどうしても結末がハッピーエンドに感じられずなんかモヤモヤする気持ちも生まれてしまいます(苦笑)。なので物語の前半から中盤にかけて圧倒的な強さと連携プレーで地球人に逆襲するスペースモスとムルロアの暴れまくる姿に内心狂喜していたところもあります。もしかしたらわたしは宇宙人かもしれません(苦笑)。とにかくラスボス級の強さを誇るムルロアはやはり魅力的な怪獣ですね。久々に見たムルロアの魅力に満足でした。ウルトラマン公式チャンネル様ありがとうございました。

ということで現場からは以上です。読者の方お付き合いありがとうございました。また次回です!




【終劇】

〈制作スタッフ〉
山崎 義視(AD)

〈中の人〉
葛井 徹(創世者)