少子化はなぜ問題か。人口がいびつになることで社会保障費の現役世代の負担が狂うことが、最大の課題である。社会保障給付充実を図るためには税収や年金の運用を改善していかねばならない。しかしながらいびつになってしまったものを元には戻せない。社会補償給付を絞り、年金運用を改善し、資産のあるものは自分の資産で老後を暮らしてもらい、贈与税・相続税を見なおして、ショックを緩やかににしていくことに尽きる。
こうした社会保障費の問題以外にも急速な人口減は様々な歪をもたらす。出生率が1.4とすると、子の世代で30%の世代人口が減少することになる。孫の世代で半減する。こうした人口減の影響としてはGDPが減り国力が減退していく。
日本全体のGDPが半減したから我々の生活がどうなるのか。グローバル企業の売上や収支にはさほど影響は無いものの、ローカル企業の売上は大きく減少する。地方行政も影響が大きい。社会インフラが過剰になり、維持コストが限界になり地方財政が更に圧迫されていく。強制的に移住でもしてもらわないと解決できない。
では出生率を2以上に戻すにはどうしたら良いか。まずは少子化の原因から見ていこう。
第二次大戦の敗戦後に生き残った人たちが多くの子を産み、団塊の世代が生まれた第一次ベビーブームがそもそものいびつな歪みの始まりだ。この世代が第一次ベビーブームで、その子の世代が第二次ベビーブームだ。
こうして増えた人口が高度成長で都市部に集まったため、親の世代と居宅が別になった。都市部は狭くて高価な家屋しか提供できなかったことで共働き世帯と少子化が進展した。狭い都市部の家屋は2世帯で住めないため、孫の世代は居宅を別にセざるを得ず、核家族化が深まった。さらに時は進んで2000年代以降は女性進出が進んだために少子化がさらに進んだ。
要するに広い家屋で親との同居が、狭い居宅に分かれて住む核家族化と共働き、女性の社会進出により、少子化が進展したということだ。
この意味で保育設備の充実や、待機児童ゼロなどは、本来の少子化の原因対策ではなく、対症療法でしか無いため、簡単に人口増は見込めない。
とはいえ、居宅を広くし、親と同居を進め、女性の進出を後戻りさせることができるだろうか?
ちなみにアエラの女性編集長は少子化問題を極めて感情的にとらえて以下のようにコメントしている。
以下浜田編集長の文章引用
子どもを産むことを経済的な損得で考える国、子連れで街を歩くと迷惑そうな顔をされる国、女性に活躍せよと言いながら、保育園には入れず、男性並みに働かないと二級市民のような扱いをされる企業が多い国で、子どもを持ちたいという気持ちになる方が難しい。
私にも子どもがいますが、この国のワーキングマザーの置かれた状況は本当に過酷。
一方で、少子化少子化と騒げば騒ぐほど子どもを持ちたくないという意思も尊重されない。これこそ子なしハラスメント。
引用終わり
ワーキングマザーが過酷なのはその通りだが、長い日本の歴史上ワーキングマザーは社会の主流ではなかった。働きながら子育てなんて簡単ではないのは当たり前でそれを選択した以上過酷でも仕方ない。それを周囲のせいにする事自体、やはり朝日の人間はこういう人物が編集長になるのだなとしみじみ思う。
また彼女は「子どもを持ちたくないという意思も尊重されない」と記しているが、日本社会で強制的に子供を身ごもらせる事例でも多発しているのだろうか? 論拠がないとしたら妄想の徒である。
しかしながらワーキングマザーが簡単でないのはその通りで、いまさら核家族化を逆に進めて少子化対策とすることは不可能に近い。結局はワーキングマザーの苛酷さを取り除く以外に対策はないのである。
そこで保育の拡充だ。都市部の日本人向けに出来れば24時間保育の提供を検討してみてはどうか。待機児童ゼロなどというのはまやかしの数字で、高くて払えない、時間が合わない、などの潜在待機児童を無視している。時間の24時間化と費用負担軽減が必須だ。これによりワーキングマザーのマザー部分を国が半分肩代わりするのだ。
費用は最高額は現状の公共の保育費レベルでも良いが、逆累進で費用負担をお願いし、高額納税者は無償とするのが良い。ワーキングマザーとして活躍する人材こそが子供を産むためのハードルが高いのであるから、ここに重点的に支援すべきだ。
不足する保育士はアジア各国から女性を集めて、10年程度の保育限定の労働ビザを発行するのが良い。ただし外国人専用の保育士免許を取るカリキュラムやプログラムを開発し、アジア各国に育成施設を開校することは必須だろう。日本でのインターンを組み合わせても良い。10年間無事に(=犯罪も反日活動も買春もせず)働いてくれた外国人には永住許可を与えても良いだろう。
これらのことを達成する予算は莫大かもしれないが、将来の国力維持のために必要な措置だ。