夫の退院が明日に決まりました。

 

脳腫瘍摘出術目的で6月6日入院、翌日手術、その後急性期を経て管も抜け、リハビリして18日土曜日退院。13日間の入院でした。

 

今日は夫とTJ医大の中庭にあるコーヒーショップでお茶をしながら「この2か月間長かった~」なんて話をして。ちょうど脳腫瘍が発覚して約2ヵ月経過したので。

 

発覚から押しかけた義父母の世話が大変だったこと、ストレスで人生初の喘息発作を起こして自分が死にそうだったのにも関わらず、誰も助けてくれなかったこと、結局自分自身は自分が守るしかないと痛感したこと。夫の頭蓋内圧亢進症状のため2時間かけてA市の病院に連れて行って入院させたこと、その後も検査のため都内にきていたらやはり頭蓋内圧亢進症状で救急車でTJ医大に搬送になり、付き添ったこと、仕事を失ったこと、愛犬と離れ離れで生活しなくてはならなかたこと、友達とふたりで雨の中、夫不在で引っ越しをしたこと、とにかく夫の両親との感覚のズレと夫の溺愛加減にうんざりしたこと、教授の一言に心が折れたことなど、まぁ、本気で封印したい記憶ばかりです。

 

人生において、それなりにツライこととかあったような気がする。でもその時に常に働く私の中の頭の消しゴム…。何があっても人の人生や時間は進んでいくし、1分1秒も後戻りできず、遅かれ早かれ、受精した瞬間から死に向かって歩み始める。多分、あともう少ししたら私も普通の生活に戻る、戻れる。

 

患者家族はツラい。患者さん自身もすごくつらいのは分かるけど、家族(というよりキーパーソンだな)はすごく大変。医者からも患者を取り巻くその他の他人や家族からも揉みくちゃにされ、でもそれが当たり前だと思われて適切な心のケアも受けられない。体調崩しても頑張れるのはキーパーソンの家族しかいない。家族の中でも意見が分かれる、誰かがまとめなきゃいけない。

 

えぇ、もう私は全力を尽くして燃え尽きたので、もう二度とこんな役目はごめんです。ただ、全力を尽くしたのでも一切の後悔はありません。明日夫が死んでも、自分が死んでも本当に後悔がない、それくらいやったもん。あとはもっと自分自身と自分の時間を大切に生きていきたいと思います。

 

正直看護師の仕事はもうあまりやりたくない。けど私にはそれしかできないからやっていくと思うけど。今までも患者家族のためとか、患者のためとか思ってやってきたことは踏みにじられることが多かった。本当にその人のために一生懸命やったとこが相手に伝わるかって、そうじゃなくて、私、相手にあまり期待しないようにしている。期待している結果なんて出る方が珍しい。それも一生懸命になりすぎてしまう自分にある意味ブレーキをかけている部分もあるんですよ。

 

患者家族になって、今度からもっと患者家族に対して思いやりを持ち、わざとらしくではなく、自然な形で寄り添えるようになれたら、私のこの記憶から抹消したいくらいの大変な日々は浮かばれると思う。ちゃんと給料もらってプロで仕事をしていくんだから、もっと勉強しないとな。本も読まないとな。観察力磨かないとな。

 

あ~あ、本当につらかった、この2か月間。