夫が脳腫瘍になって術前の今日まで忙しい日々を送ってきましたが、病気って私たち夫婦だけの問題じゃなくて、周りの色んな人を巻き込んで、色んな人の精神を崩壊させていなくなぁっていう感想。

 

とくに今回の夫の病気で70代半ばの夫の両親が大パニックに陥って、認知症のような症状の出ている夫とその両親の面倒、説得、私からの説明で、本当に疲れ果ててしまった。

 

夫は福島県の田舎出身。家は分家だけど長男だし、大事に大事に育てられた自慢の息子。福島からは遠く離れてしまったけどS県S市でカフェレストランを経営している、オーナーシェフというのが両親の大自慢だった。

 

その自慢の息子が脳腫瘍になったということで夫の両親は激しく動揺。しかも近所に住んでいるとかおういうレベルじゃないし、状況や本人の様子を確認できるワケじゃないから心配で心配で脳腫瘍が発覚してからすぐに福島県からS市に来ると言い始めた。

 

私的には…。

 

え?なんで今来るの?別に今じゃなくても良くない?(本音)

 

お義父さんお義母さんには電話で病状とかこれからの検査、入院のことは伝えているし、私がほぼ24時間ついているワケだし(でも発覚した時点ではまだ月末まで何回か夜勤が残っていた。後々代わってもらうことができて勤務はなくなったけど)なぜ?

 

患者家族。

 

そう、それは患者を中心として、当事者は患者であるのに患者以上に激しく動揺し、患者を台風の目とすると、周りで大騒ぎをしてしっちゃかめっちゃかになぎ倒していく大迷惑な存在…。

 

※個人的なイメージです。

 

病院に勤務している時も、患者が病に倒れると、具合の悪い患者を通り越して患者家族がパニックとなり最初から気合いを入れ過ぎて早々に息切れする最悪のパターンを何度となく見ている私。

 

そのおかげで大事な時に患者家族が全員休憩中でいなかったり、急変時に連絡がつかなかったり、ちょっと容体が安定したから出かけてくるって最中に患者が急変したり。それは病院ではかなりの頻度で出くわす光景(私だけかな?)なので、できれば夫の両親にもあまり事を大きくせずに、手術予定で入院する時まで福島で大人しくしていて欲しかったのだけど、夫の両親だもん、それは無理な話ですよねぇ~。

 

「とにかくれいちゃんと今すぐに会って病状と詳しい話を聞きたい!」

 

え?電話じゃダメ? なんで私が病状説明?謎なことが多すぎる…。しかも夫はすでにてんかんの予防で抗てんかん薬を飲み始めているため車の運転はできないから、このド田舎のS県S市、夫の運転手兼、夫の両親の運転手&世話しないといけないの?マジ無理なんですけど。

 

もう夫の両親が足手まといになるの分かっていたし、私もいるんだし、正直来てほしくなかった。だけど先輩ナースに相談したら、「やっぱり両親だもん。母親は自分が産んだ子どもだし、心配でしょう。呼ぶべきだよ。」 と言われ、考え方を改めて。結婚したとしても所詮私は血の繋がりはないので、親だったらそれはそれは心配するであろうと思い、早い時期に夫の両親がS市に来たのはいいですが、まぁ、大変でしたね。

 

病院で働いている時もS県S市も半端ない僻地&田舎だったため、親戚の多い患者家族が入れ代わり立ち代わり何度も交代で病状説明を求めてステーションにやってきたり、電話で全然知らない親戚という人から病状説明を求められたり、親戚や家族が患者に複数絡むと大変なことになるのは分かっていたので。

 

今回は夫の両親だったけど、改めてS市に来てみたら息子は脳腫瘍と言えども元気だし、ゴールデンウィーク中はやることもなかったから普通にお店開けていたし、時折めまいくらいしか症状がなくて。実際にお義父さんもお義母さんも来たらびっくりしていた…。だからわざわざ高い電車料金払ってまで来なくてよかったのに…。(患者家族というものは基本医療従事者の言葉は信じないということを改めて知った日)

 

結局1週間くらい義理の父母は滞在、私は神経をすり減らし喘息発作を起こして死にかけ、38度台の発熱が3日間続くも夫の店を手伝い、倒れる暇もなく両親を駅まで送り、夫を店まで送り迎えし、買い物も付き合い…。看護師としての仕事も給料もプライドも失ってまで何してんだ私…。

 

どんなに具合が悪くても私の看護や看病してくれる人なんていないし!!

↑これが一番言いたいこと。

 

夫の父母も息子が心配でS市に来た割には、息子が意外と大丈夫、そして出かけられない、自宅に籠りっきりのストレス、また福島の空けてきた家が心配などの理由で全く嫁の空気を読まないまま帰りました。

 

私が夫にブチ切れたのは言うまでもありません。

 

その後夫も喘息発作で死にかけた私を見て、お義父さんお義母さんに「れいちゃんも色々と忙しいからもうあまり迷惑をかけないでくれ、電話するなら俺に連絡してくれ」と電話で何度か言ってくれたのですが、夫もかわいそうなくらい自分の病状を理解しておらず、短期記憶の保持も難しく、結局その後も夫が入院する際のホテルの手配から何から何まで「れいちゃんよろしく頼む」と全部私がやることになりました。

 

だー、もう、いい歳の大人が自分のことくらい自分でしろよ!こっちだってやること腐るほどあるんだよ!全部私がやってんじゃん!私を休ませて!!!いっぱいいっぱいなんだから放っておいて!

 

私は素直なので全部口に出して言いますが。

 

 

結婚って…若い頃は好きとかそういう感情だけで2人の世界で突っ走ってできることなのかもしれませんが、家同士の問題もあるので大変ですよね。私たち夫婦も結婚して2年ちょっとですが、私は結婚式とか絶対にやりたくなかったけど、夫の強い希望で写真だけ撮りました。でもその後も親戚中に配るから写真をくれとか、DVDに焼いて送ったりとか、勝手に親戚中の集まりを催されちゃったりとか、親戚の縁が薄い土地で育った私としては田舎のしきたりみたいなのに驚くばかりでした。

 

今回のこともあって、さらに夫の両親が倒れた時も大変だろうし、私にすべて回ってくるんだろうな…と思うとげんなりします。

 

今日夫のお義父さんお義母さんが新宿のホテルにチェックインしました。入院は明日なのになぜ今日来るかな?これも突っ込みどころ満載です。さらに昨晩夫の母親から連絡があり、今日はみんなで食事でもして息子の顔を見たかったようです。

 

ってか、お前の息子、脳腫瘍で頭蓋内圧亢進していて具合悪いんじゃー。遊びじゃないんですけど、遊び気分も抜けないお義母さん。私も今日の夜はどうしても抜けられない用事があるって前から言っているのに…。

 

夫の父母には明日夫が入院するので直接病院に来てください。私も入院手続きやら何やらで忙しいのでって伝えてあります。夜の病状説明を私と夫ふたりで聴きます。忙しい教授を田舎のじーさんばーさんにあーでもない、こーでもない、先生息子をよろしく頼む!なんて話が始まったら先生も帰れないし、明後日のオペに響くじゃないか…。

 

そんな夫は空気も読まず朝から自宅の片づけ(今日は調子がいいそうです)をしながらいきなり床のワックスがけを始め、午前中からワックスを塗るための道具を買いに私は隣町まで車を走らせ…。完全パシリ状態です。

 

でも夜は約束があるので電話の電源もすべて切って少しでも自分の時間を取ってきたいと思います。