ウブドから車で30分ほど行った所に、そのカフェはある。
ライステラスの景観で有名な、テガラランにある、「Teras Padi Cafe」
ここには、東屋が5つあって、そこに座ると、眼前に、棚田を見る事ができる。
この景色を見ていると、時がたつのを忘れてしまう。
昨日も書いたけれど、私は、この景色が見たくて、3回も、このカフェに行ってしまった。
ここのよさは、景色だけに限らない。
食事の方も、なかなかいい。
美しいジェンガラの食器に盛られた、インドネシア料理は、どれもおいしい。
写真のは、海老を炒めたもの。
料金も1品25000~30000ルピア程度。
生ジュースが12000ルピア位。
他の観光客相手、景観を売りにした店だと、もっと高かったり、先日も書いたように、ぼったくったりしてくるが、ここは良心的な値段設定。
これにさらに、税サービスが21%つくが、それでも日本円で1000円しない。
ちなみに、今年1月現在、空港などに置いてある、「あちゃら」という小冊子に、食事のみ2割引のクーポンが付いていた。
スタッフの人たちも、感じがよい。
東屋が客で一杯になると、とても忙しそうだが、日本人を騙す感じもなく、安心できる。
そして、ここで特筆すべきは、客同士のコミュニケーション。
東屋には、テーブルが2つづつあるのだが、隣席の人と、おしゃべりする機会が、結構あるのだ。
それは、この素晴らしい景色を共有して、同じように癒されている、という連帯感から来るのかもしれない。
1度は、フランス語を喋る婦人2人組が隣席になった。
フランスから来たのか、と聞いたら、ニューカレドニアから来た、との事。
ニューカレドニアが、すでに楽園なのでは、と思っている私達だが、ニューカレドニアに住む人たちは、さらに癒しを求めてバリに来るのが、興味深い。
ご婦人たちは、ニューカレドニアには、日本人のハネムーナーがよく来る、私も日本語を勉強している、と言って、こんにちは、さよなら、なんて喋ってくれた。
ある時は、とてもきれいな英語を話す男性が、喋りかけてきた事もあった。
どこから来たか尋ねると、バリの州都、テンバサールからだと言う。
ふぅむ、地元の人も、ここに来るのか、と思った。
この男性、話す英語もそうだったが、雰囲気全体が、ちょっとハイソな感じであった。
バリ島には、残念ながら、階級制度があるらしい。
私達が、観光に行って出会うバリ人は、おそらく皆、大多数の一般下層の人たちだ。
しかし、この男性は雰囲気がちょっと違う。
もしかしたら、バリで初めて出会う、一般層ではない人なのかもしれない。
仕事は何か、聞いてみたかったが、彼の子供達が、あっちの東屋がいい、と言って父親を引っ張っていったので、そのまま別れた。
このカフェでは、そんな出会いも、ごく自然にあるのである。