土俵入りする際の仕草の意味は? | オリオンの雑学

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初場所優勝を果たした琴奨菊が土俵入りする際に行う、両手を広げて体を反らせるポーズ、「琴バウアー」を、ニュースなどで知った方も多いと思います。

ラグビーの五郎丸選手の「五郎丸ポーズ」と同じく、試合前に行うルーティーン。どちらも精神を落ち着かせ平常心で臨む為の、スポーツ精神学に則った仕草として注目を浴びています。

琴バウアーは琴奨菊の独自のものですが、大相撲では土俵入りする際に、力士達が化粧回しを付けて土俵に上がり、柏手を打って手を挙げ、化粧回しをつまみ上げる仕草をします。これにもきちんとした意味があるのです。



柏手の後に手を挙げる仕草は、「|塵浄水(ちりちょうず)」という行為を略したものです。塵浄水とは、二字口で中腰の姿勢を取り、手をすり合わせて柏手、両膝を左右に開き、掌を上に向け、最後に下に返すという一連の動作の事です。

昔、屋外で相撲が行われていたころは、手を清める水が無い時は、手近な草を毟り取って手を清めていたので、それに由来していると言われており、同時に、武器などを隠し持たない、という宣誓、アピールも兼ねていました。

江戸時代は、力士達の土俵入りの際は四股を踏んでいました。現代の土俵入りで力士達が化粧回しをつまみ上げるのは、四股を略したものです。