今回はここまでいっちゃいます。
下見板の続きです。
今回はエナメル塗料を使います。
エナメルのフラットブラックにフラットブラウンをほんの少し混ぜて、薄め液で3倍くらいに薄めます。
スミ入れ塗料より少し濃いくらいをイメージしてください。
これで下地塗りをした下見板の部分に塗っていきます。
窓の格子の奥行部分の塗り残しは意外と目立ちますので、この部分も綺麗に塗りましょう。写真は塗り残しがある場合です。
最上階の高欄部分です。縁の板のラインと高欄のラインが揃っていて、塗装するとこの部分が分厚く目立って重たい印象になるので、
0.56mmのプラ棒で縁の板を一回り外に出しました。
軒部分はこのように汚くなりますが、後で綺麗にします。
彦根城は漆喰の軒裏と瓦の間の裏甲の部分が黒い木部となっていて、これが大きな特徴です。建物全体のラインを引き締め、印象を強くしている部分です。
残念ながらキットは軒先がとても薄く、裏甲も無いのですが、垂木の外側の瓦の裏側の部分を下見板と同じ色で塗ります。
金は色々な塗料がありますが、今回はセーリングゴールドという塗料を使っています。これは仏壇の塗装などに使われるゴールド塗料で、大変高価なものですが、最近導入しました。
他にもミスターカラーのゴールド、エナメルのゴールドリーフ、ガイアカラーのスターブライトゴールドの他、絵画用の着色雲母であるパール金泥を樹脂で溶いたり、色味によっていろいろ使い分けています。
仮組みが終わり修正塗装が終わったところ。
白壁の白も、あれほど生成りが強いように見えていましたが、真っ白に見えるでしょう?不思議なもので、少し生成りの方がより白く見えます。
勢いで石垣までいきます。今回はジオラマにするので、この石垣は使わず、ベースと一緒に自作しますが、せっかくなので塗ってみます。
続いて屋根の塗装。
まず単色で塗ってしまいまいます。私は瓦の基本色はタミヤのダークシーグレーを使っています。筆で塗り残しがないように丁寧に塗っていきます。
残念ながらキットは軒先がとても薄く、裏甲も無いのですが、垂木の外側の瓦の裏側の部分を下見板と同じ色で塗ります。
ここまできたら一度修正を加え、大きなはみ出しなどを綺麗にしていきます。修正も塗料の原液は塗らず、薄めたものを何度か重ねていきます。
その後部分的に組み立ててさらに修正塗装を加えていきます。
接着剤で塗料が溶け出してしまったところ。
修正。
軒先も組み立てながら綺麗に塗っていきます。
塗装の力の配分は組み立て前に3、組み立て後に7くらいのイメージです。
建物の中は大雑把でいいので黒っぽい色で塗りつぶしてしまいます。これだけで窓から見えてしまう内部の印象はガラリと変わります。
鯱は垂直に立ち過ぎなので、口のラインから斜めに切り取ってわずかに倒してやります。
唐破風の破風板の塗り分けです。唯一金が入り彦根城の印象的な部分なので丁寧に塗り分けます。
石垣は画材のアクリルガッシュを使います。
下地に「赤墨」を塗りました。
その上から何色かをかすれさせながらのせていきます。
石ごとに少し色を変えたりして
最後に溝を書き起こしていきます。溝は黒で描き起こさずに茶系の色やグレー系など、石の色味に合わせて、影の色で塗るのがポイントです。黒だと強すぎます。地面にはバフを塗っています。
アーマーモデリングでも紹介させてもらいました。編集部で金子先生がこれだったらわざわざ彫らなくてもいいですね!と驚いて下さりました。リュターで1つ1つ彫るよりも書き起こした方が早いし、これくらいのスケールだったらより自然に見えます。
緑地も付属のパウダーでどこまでできるか。
塗装だけでも石垣の表現はできないかと色々やって、名古屋城あたりで技術が確立しました。
アーマーモデリングでも紹介させてもらいました。編集部で金子先生がこれだったらわざわざ彫らなくてもいいですね!と驚いて下さりました。リュターで1つ1つ彫るよりも書き起こした方が早いし、これくらいのスケールだったらより自然に見えます。
まず、下塗りの上からマットメディウムでパウダーを粗く固着させます。
その上に、アクリルガッシュの「松葉緑」で軽く着色したマットメディウムをたっぷり染み込ませ、
もう一度パウダーをまばらに蒔きました。
周囲の台の部分を黒く塗ってひとまず形になりました。
これだけでも充分インテリアになりますが、ここまでは完成見本品のような感じ。次回以降、さらに手を加え彩色を加えて、質感表現をしより密度の高いものにしていきます。
次回は一歩進めた質感表現です。