ジオラマ大坂城炎上製作記⑤植栽と炎、煙 | 城郭模型製作工房

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城郭模型作家・島 充のブログです。日本の城郭および古建築の模型やジオラマの製作過程を公開しています。

現在東京から福岡までの新幹線の中です。帰省ラッシュの真っ只中。今年も残すところあと3日となりました。

「大坂城炎上」のジオラマの最後の植栽と炎上中の建物の製作記がまだ残っていました。
完結しておかないと年が越せない…
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まず樹木をつくります。いつものようにオランダドライフラワーに着色してコースターフを接着します。
マットメディウムにどぶ漬けせずに、筆で塗ることがポイントです。
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市販の杉の木やキットの松の木もデイティーフアップして使用しています。
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今の暦だと6月初め頃だそうなので、緑の色も初夏をイメージしました。
山里の豊国社周り。
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帯曲輪の植栽。
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奥御殿の庭。
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豊国社の松の木。
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続いて炎上中の建物の製作。
まず、油粘土で炎を試作して感じを確かめました。
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その後、焼成粘土で炎をパーツに分けて本造形をした後、シリコンで型取りし、着色した透明レジンで建物も含めて複製します。
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炎を建物に接着して、塗装を進めます。
建物までレジンで複製したのは、中に電飾を入れて、炎も一緒に光らせたいからです。遮光するようにして壁面や屋根を塗装することで、建物の中だけが光るようにできないかと思案した結果です。
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炎にはクリア塗装をし、最終的に仕上がった炎上中の御上台所。
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煙は羊毛フェルト人形づくりの要領で、羊毛やアクリル繊維を専用のニードルで突き刺して固めながら造形しました。
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製作当初の煙。なんだか弱いので
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その後増量しました。
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ちなみに風向きは南西の風。

誌面でも、この炎上中の建物の撮影に苦心して下さったようです。
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自分で屋外で撮った写真は、実際の落城時刻の午後5時頃に撮りました。とはいえ時期が違うので、来年、ちゃんとその日の同時刻に撮影しようと思います。
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これで製作記はひと段落しますが、まだ現物が編集部から戻って来ていないので、戻って来たらもう一度いろんなアングルで撮影しようと思っています。