昨日の夜岐阜に入りました。
作品の打ち合わせです。ご依頼を受けたのは岐阜城の模型なのですが、少し趣向が変わっています。
ご依頼くださったのは岐阜の市民団体「岐阜城山上石垣整備推進協議会」様。
江戸初期に城跡を実測した図面で、石垣の高さや長さが書き込まれています。
この図面通りに、現在も山上には石垣の痕跡が残っているそうで、それを整備していこうという運動を進めておられます。
こちらが信長時代の石垣遺構。
特に天守台下の三段の石垣を可視化したいという熱い思いをお受けしてきました。
幸い私の手元に地形図もありますので、等高線に沿って山を作るところから始めることになりました。
天守内に展示するので、かなり大きなものになりそうです。500分の1スケールで山の中腹からの再現でも80センチ四方になります。
ロープウェイやレストハウス、リス村、鉄塔など、現状の建物もそっくり再現します。
金華山の標高は300メートルちょっとで、スカイツリーの半分くらいですが、とても高く感じます。山は照葉樹に覆われています。松らしき木も混じっていて、独特の雰囲気。また、いたるところに岩盤が露出していて、中国の岐山になぞらえたというのも頷けます。
今回のご依頼は、お城のペーパークラフトを多数開発されているファセットの社長さんのご紹介でご縁が繋がりました。
また、これとは別に、個人の方より安土城の全山模型のご依頼も受けており、信長の城を同時に進めることになりそうです。
こちらで現在の岐阜城復興天守の資料をいただきました。
そのあと車で犬山城に連れて行ってくださり、初の登城が叶いました。
平面規模は松本城の五重天守と同じくらいで、かなり大きいです。
こちら内部の石落としの間。だけど石落としが無い(笑)外には石落としがちゃんとついているのに、壁で塗り込められています。
最上階の火頭窓も、内部は白壁になっていて、完全な飾
りです。
(根拠が見つからない記述がありましたので一部削除しました。2021年3月30日)
上段の間は二重折上格天井。小組み入り。
信長の城二題とは別に、昭和再建大阪城の建築模型仕様のご依頼もいただいており、次回からはその製作記事になります。
熊本城の飯田丸五階櫓は、実は、レジン複製によるガレージキット化を企んでいまして、パーツ割に頭をひねっております。成功するよう頑張ります。