プレミアム姫路城を作ろう!②石垣 | 城郭模型製作工房

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城郭模型作家・島 充のブログです。日本の城郭および古建築の模型やジオラマの製作過程を公開しています。

今日は東京から更新です。今週いっぱい東京なので、撮りためてきた画像で記事をアップしますが、必要な画像が全部揃っているか心配です。

さて、昨日に続き、石垣ですが、研ぎ出しはうまくいきましたか?このプレミアム姫路城、新金型の割に石垣の溝が浅いようですが大丈夫なのでしょうか。

今日は少しずつ色入れに入っていきます。

今、石垣全体が黒っぽく、また石のアウトラインが黒々と際立っていると思いますので、これをマイルドにしていきます。

「バフ」を水で薄めたものを石垣全体に思いっきり掛けます。これも動画が早いのでこちら
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コツは思いっきり塗料を水で薄めてください。乾いた時に濃く出た色を薄くするのは難しいですが、薄いものを濃くするのは簡単です。何度か重ねればよいので。

乾くとこんな感じ。
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薄くベールがかかったようになりますね。
塗料を掛けたばかりはの時は薄く見えても、乾いてくるとだんだん白くなって来ます。色がのってないんじゃ?と心配になっても、完全に乾くまでは判断をしないこと!水を使っていますので、乾くのに時間がかかります。焦らず待ちましょう。
もし薄すぎたら、もう一度掛けます。

次に、さっき使った薄めたバフの残りに、少しだけニュートラルグレイを混ぜて色味を変えた薄め塗料を作ります。
それを使って、ランダムに石を塗り分けていきます。
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ほんの少し色目が違う石がありますね。
ポイントは地色(今回はバフ)を基準として、ほんの少ししか色を変えないことです。あまりに違う色目をのせると、コントラストが大きすぎて不自然になります。私は地色にほんの少し、別の色を加えて塗り分けをしています。
それと、この塗り分けのときも、必ず水で薄めること。原液の塗料を塗ってはいけません。
上の写真のように、一色違う色目の石が加わっただけで、かなり表情が変わります。色目を変えるのは、私は多くて三色まで。
このあたりはみなさんそれぞれの感覚で工夫してみてください。

今回は最後にもう一度全体に、今度はデザートイエローを薄めたものを掛けました。

ちなみに、この研ぎ出しと薄め塗料での色掛けは『築城指南書』の松本城の作り方のところで紹介されています。それの受け売りじゃん!と思われる方もおられるかと思いますが、この本が出版される前に、私が忙しくなって挫折したブログ「徒然模型制作所」で紹介していたやり方です。意気込んで「制作」なんて字を使っています。その画像がこちら。
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記事は2007年となっていますから、もう8年前。まだ私が20代半ば…とっくに消えていると思っていたブログはまだ残っていました。恥ずかしや。
『築城指南書』(2009年)が出版された時、同じ松本城だったこともあり、僕のやり方がパクられたー!とか思っていましたが、そうではなくて、研ぎ出しはみんな思いつく、簡単な技法だという事です。

石垣まだまだ続きます。