秋の銀閣② | 城郭模型製作工房

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城郭模型作家・島 充のブログです。日本の城郭および古建築の模型やジオラマの製作過程を公開しています。

肥前名護屋城の合間につくります、慈照寺の観音殿、通称銀閣の秋景色です。できるだけ写実的につくります。

池の石組みにこだわりました。
本物に近い石組みにしています。

北斗石の周辺。

砂利の中から北斗石を見つけるのに一時間かかりました。

銀閣北側の八幡社の石組み。

日本の回遊式庭園は一言でいうと、人工を尽くして自然を作る、ということだと思っていますので、例えば池も、土留めに石で囲ってありますが、これが人工物だけども、人工物に見えてはいけない、自然にその池ができたように見えなければいけない、ということです。

池の汀を見てみますと、石はかなり緩急をつけて配置してあり、アクセントとして大きな石や立石を配置してあります。
そして杉苔に覆われた岸の土が、なだらかに石に被っていくようになっています。

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小さめの石は地面より低く。
そして粘土でなだらかに岸をつくります。杉苔の生えたところを想像しながら。

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リアルにするにはとにかく実景をお手本につねに隣に置く!を心がけましたが、当然わからないところは創作します。

銀閣の周りには雨落ち溝と犬走りがありますので、これも再現します。
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銀閣の犬走りは、荒い切石で囲った漆喰の叩きになっているようなので、キットの基壇部分に石の囲いを彫刻しました。

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とりあえず芯になる造形はできました。
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でもなんだかまだ箱庭っぽいですね。
石が目立たなくなるようにせねば。