肥前名護屋城④月見櫓肥前名護屋城、天守に引き続き、月見櫓を製作しました。屏風に描かれる櫓の中でも、一際風雅な趣のある姿をしています。山里丸の一角、水の手口門の脇に描かれます。望楼は二間四方のようにも見え、小型ながら趣のある櫓です。望楼の四隅が黒く塗ってあり、戸袋かとも見えますが、高欄が巡っていることもあり、火頭窓を配した姿に作りました。模型の全体像を考えると、本来、月見櫓は模型の範囲からはみ出してしまいます。遊撃丸も切れてしまうとカッコ悪いし、悩んだ挙句、全体をぎゅっとまとめ、無理やり入れることにしました。屏風絵の立体化というテーマもありますし、建物が密集していた方が迫力あるか…と正当化しております。製作です。使用しなかった広島城最上階のパーツを使います。切り刻んで二間幅にします。屋根は同じく広島城の四層目の屋根と小天守の屋根を使いました。こちらもバラバラにして軒下の頬杖のモールドを削り取ります。色々あって概形完成。回縁の下に腕木を取り付けます。天守のものよりは細い部材にし、端正な印象にしました。隙間を埋めたりいろいろあって高欄。0.5mmの角棒と丸棒で製作。豊臣大坂城の経験から、1ミリ以下の仕事もだいぶ慣れてきた気がします。塗装して完成。突き上げ戸はいくつか開いた状態にしました。