熊本城【古写真版 〜一次塗装】 | 城郭模型製作工房

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城郭模型作家・島 充のブログです。日本の城郭および古建築の模型やジオラマの製作過程を公開しています。

「次回は千畳敷です」と書きましたが、千畳敷の懸造り製作のためのプラ材を取り寄せており、その間に熊本城を作っています。

中断している熊本城に向けて技法のテストをしたいということもありまして。

今回は古写真版ということで。
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(『レンズが撮らえた幕末日本の城』より)

この重量感。現在の再建天守も、外観に関してはかなり忠実といっていい復元ですが、いつ見ても古写真の熊本城の無骨さには惚れ惚れします。
童友社の熊本城をストレートに組み立て、ディティールアップと塗装だけでこの雰囲気を目指します。

まず屋根瓦。塗装だけでなく、今回は瓦の筋目を入れてみます。
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情景師アラーキーさんがやっておられた方法ですが、デザインナイフで線を引くだけです。

突き上げ戸をプラ板でつくり、写真をもとに開け閉めランダム配置。
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最上階に雨戸を再現。
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童友社の熊本城は、最上階が大きすぎて頭が重くなっています。本物のように作り直すとすると大仕事になりますので、あくまで今回は技法と塗装の研究が目的なので、そこまではしませんでした。

石垣。
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彫り直しはせず、キットのモールドのまま、まずは研ぎ出し。
熊本城の難しいのは石垣の色です。先日現地で撮影した写真ですが
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阿蘇の噴火で出来た石を使っていますので、色が濃い上にほぼ単色。あるのは軒下の部分とそれ以外の部分での雨による色の変化の違いくらいです。

中断している熊本城は、この塗装に失敗して放置になっています。今回うまくいくかどうか…

天守の一次塗装まで終わりました。まだ各階接着はしていません。
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軽くドライブラシを入れて汚しを始めていますが、まだ汚い感じにしか見えません。

屋根には墨入れしてみました。思ったよりいい感じです。古写真の荒れた感じを出そうと軒瓦の部分にもヤスリを入れて立体的にしてあります。
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これから石垣の仕上げ塗装と建物のダメージ表現に進みます。