今回の悩みは御台所です。
平面図を見てみますと、
土手内氏、石井氏の考証では↓
うーむ。
宮上氏の復元では、当然妻が高くなりますので、このように遠侍や対面所より高い屋根に。
宮上氏があれほど拘られた夏の陣図屏風を見てみますと
冬の陣図を見てみますと
それとも、建築様式として、よく似た形態である禅宗寺院の庫裏(台所)は妻入りが多いので、それを優先したのでしょうか?
それにしても冬の陣図屏風はあなどれません。表御殿の並びはかなり忠実です。唐門もあるし、本丸に入り込んだ水堀も描かれています。
もうひとつ、奥御殿もそうでしたが、台所が入母屋の屋根です。私はどうしてもこのような台所を思い浮かべてしまうのです。
切妻がスタンダードでは?
いろいろ考えていましたが、恐らく根拠はここでしょう。
(画像は全国文化財建築探訪様より拝借)
しかも、この庫裏、桁行より梁行が長いようです。
悩みましたが宮上氏の復元の通り作ります。
まず、平面に合わせて適当な屋根のパーツを探し、並べます。
壁面立ち上げ。
屋根を取り付けて概形ができました。
次回からは千畳敷の製作です。