原田マハ「常設展示室」

 

 

旅行記の前に旅行中に読んでいた本について。

荷物にならないように薄い文庫本を図書館で借りたら行きの電車と飛行機の中で読み終わってしまいました汗うさぎ

それくらいどんどん読み進める内容でもありました。

 

ピカソ、フェルメール、ラファエロ、ゴッホ、マティス、東山魁夷の6点の絵画とそれぞれの登場人物たちの人生が交錯する短編集。

主人公は海外の美術館の職員だったり、海外出張に飛び回るアートディーラーだったりして、なんだか憧れの世界の住人のように見えていても、病気や親の介護という問題を抱えていて、美術に特別知識や興味がない人でも共感できそうなストーリーになっている。

特に印象的だったのは西洋美術館にあるゴッホの「ばら」が登場する「薔薇色の人生」と、東山魁夷の「道」が登場する「道」。

 

「薔薇色の人生」は役所でパスポート申請の受付業務をしている冴えないバツイチの女性が主人公だが、ある日ダンディーな中年男性が申請にやってきて、彼に惹かれ、しかも彼の生い立ちを聞かされてさらに魅了されていく話。

これが素敵なロマンスになるかと思いきや???

 

「道」は、絵をきっかけに子供の頃に親が亡くなって生き別れになっていた兄と妹が繋がっていく話。

東山魁夷の「道」も登場するのだが、話の核になっているのは無名の画家が描いた絵だった。

なんか情景が見えてくるような話で面白かったな。(ドラマにありそう)

 

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1. 月光
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