縁の切れた友人 | 東京タワーといっしょ!

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結婚10年目にようやく恵まれた息子は、333gのミニミニくんでした。仕事と育児と家事にてんてこ舞いの母が、あれこれと書き綴ります。

今日から仕事始め、息子も明日から新学期。眠い寒い時間ない!の戦いがまた始まります。
その前にということで、3日に初詣に行ってきました。
神様、仏様を実感したことはないけれど、そうした存在に願いをかけることで自分が本当に望んでいることに気がつけます。




お詣りしたのは家からは少し離れた所なのですか、夫と私が通っていた大学に近く、懐かしさもあって毎年訪れています。
学生だったあの頃、夫と結婚することも、300グラム台の子を産むことも、その子が小学生になって一緒に家族3人でお詣りできることも、ほんのわずかですら想像したこともありませんでした。
でも、こうなってみると成るべくしてなった気もします。人生って不思議ですね。

同時に、誰よりもよく知っているはずの自分の、たった20年ちょっとの未来すら全く分からないのだから、「従えば素晴らしい人生が拓ける」といったセミナーなどを信じてお金を注ぎ込むのはバカバカしいと、改めて感じました。
気を楽にしてもらう、気分良くしてもらえる対価として払うんだ、と自覚してのことなら構わないとは思うのだけれど。

こんなことを思ったのは、大学よりもさらに前、もう30年来の付き合いだった友人との縁がとうとう切れてしまったからです。
自分探しからスピリチュアルや自己啓発セミナーに次々とはまっていった彼女は、寛容に楽天的な性格になり幸せになるはずが、どんどん周囲を見る目が厳しくなっていきました。
会社でも習い事でも自分は蔑ろにされて、劣ってる人が贔屓されていると不満を滔々と話し、こんな所は我慢ならないと職を転々と。
ストレスからか食が細くなり、もともと細かった人なのにギョッとするくらい骨ばってしまって。

ずっと、もうそういうのにすがるのやめなよって言いたかった。
小さなあなたが泣いているのが見えるって当てられたというけれど、インナーチャイルドと話せるのが売りの人に会いにくるような四十半ばのアルバイトの女性がかけて欲しい言葉なんて、私でもわかる。
家族へのわだかまりとか本当の自分とかは置いておいて、今必要なのは安定した収入と食生活だと。
私だって不安も不満もたくさんあるけど、稼いで食べて寝てを繰り返して生きてるんだって。

でも激怒して縁を切られるだろうと思い、言いませんでした。
偽善かもしれないけれど、私まで離れてしまったら友人が孤立してしまうと思ったのです。
だから何も言わずに、時々誘いを受けては会うことを何年も続けてきました。

それが壊れた、壊したのは息子のことを言われたからです。
ブロックバスターとかいう人に頼むと、対象者と会うこともなくその人の困難の原因となっているブロックを壊して、問題を解消してくれるそうです。
息子の障害や食の細さをそれで解決してもらったらと言われました。
その瞬間、すごく気持ちがさめるのが分かりました。他人にまで勧めるなんてバカかと。
そんなもので変えられてしまうほど、息子の生は軽くない!

もう想像がつくでしょうが、反論したのに反発されて関係は終わりました。
結局、私も友人よりも息子の方が大事だったし、泥沼に自ら沈んでいくような彼女に疲れを感じていたので、息子のことがなくてもそのうちぶつかっていたのかも。

友人はもともとは、真面目で努力家で笑顔の可愛い人でした。
ハマってしまった本人の問題もあるのでしょうが、彼女を食い物にした人たち、メンタルの弱っている人につけ込んでお金稼ぎをする人たちが私は大嫌いです。