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前田浩明のラボ (別室)

オリジン生化学研究所 所長
ただいまコーヒーブレイク中

 

 

紅葉も各地で見頃になり、

秋と言えば、キノコ狩りの季節でもあります。

しかし、今年の山歩きは注意が必要だと喚起されています。

 

まず、各地で広がるナラ枯れがあります。

ナラ枯れは、米粒ほどの甲虫が幹に病原菌を持ち込むことで、

葉が変色し、枯死してしまい倒木の危険があり、

登山客の危険を警戒する自治体も多くなっています。

 

さらに、ナラ枯れの発生地域には

猛毒の「カエンタケ」の発見例が目立っていて、

過去には食用の「ベニナギダケ」と間違えて食べた方が亡くなってしまった例があります。

安全に正しい知識を持ってキノコ狩りを楽しんで頂きたいと思います。

 

 

 

さて、食用きのこを日本人が食べた習慣はかなり古く、

縄文時代には既に食していた形跡もあり

「日本書記」には、きのこの献上記録、

「万葉集」には、マツタケを詠う短歌が載せられています。

 

その時代は、まだ自然に生えたきのこを採って食べていたと考えられますが、

江戸時代の初期になるとエノキダケが人の手で栽培されるようになりました。

 

また、しいたけは、豊後国(現在の大分県)で

炭焼きで残ったシイの丸太に、しいたけが出ているのを見つけ

栽培することを思いついたと言われています。

 

 

きのこと言うと、その地域に限定した食文化が古くから継承されています。

マツタケはヨーロッパ人はあまりその香りを好まないものの

日本人は高級食材として珍重されています。

 

栃木県では、「乳茸」というきのこを

うどんや蕎麦の出汁をとるきのことして利用します。

 

 

秋田県と山形県の一部の地域では、

夏に発生するトンビマイタケを収穫し、お盆で帰省した家族や来客に料理し、

心からのおもてなしをする風習があるようです。

 

 

きのこは、日本人に不足しているという食物繊維が豊富で、

血液中の過剰な血漿コレステロールを下げる効果があります。

 

きのこのからだを作っている多糖類などで構成される細胞壁は、

良質な食物繊維を多く含んでおり、

腸の働きに必要な細菌を増やし、お腹の調子を良くし、

健康にも美容にもピッタリの食材です。

 

この秋は、健康作りにきのこを美味しく調理して、元気に過ごしていきましょう!

 

 

 

オリジン生化学研究所

所長 前田 浩明

 

 

 

 

 

 

 

 

奈良時代、上流階級で行われていたとされる「銘々膳」は

個人ごとに配膳されるスタイルです。

中世以降、武家社会では、

身分の異なる者同士が、並んで食事をする形式として重んじられており、

現在の精進料理や懐石料理など、日本独自の食事形式につながりました。

 

 

江戸時代になると外食が増え始め、

居酒屋などの料理屋が多く見られるよになりました。

 

日本は、明治時代になっても家長制度が残り、

銘々膳での食事が家庭でも続きました。

食事の席はしつけの場でもあり、会話はしないのが望ましかったようです。

 

明治以降に洋食が広がるようになると、

外食などの場で同じテーブルで食事をする形式が普及し始め、

家族が一つの食卓を囲むちゃぶ台も登場。

それが大正時代に広がっていきました。

 

 

「昭和になるとちゃぶ台は家族の絆を深める装置となっていた」との声も。

 

戦後、ダイニングテーブルが普及しはじめ

食事をしながら会話を楽しむ現在の

食卓形式となっていきました。

 

その後、高度経済成長を背景に外食産業が発達し

ファミリーレストランやコンビニエンスストアが全国に広がっていき、

調理済のお惣菜や、お弁当など時間や場所を選ばずに

手軽に食事ができる「個食化」が進んでいきました。

 

日本の食事を考えると、一般的に食事のバランスとは

主食・主菜・副菜のバランスで、毎回の食事でそれらを揃える事で

主に食材の種類に重点が置かれています。

 

 

そして、もう一つのバランスとして「栄養のバランス」があります。

この場合、炭水化物・たんぱく質・脂質・ビタミン・ミネラルの五大栄養素と

量的な要素が大切になります。

 

日本人の食生活が多様化し、

高脂質・高たんぱく質のいわゆる食の欧米化が進み、

日本人の食生活が崩れるとともに

生活習慣病の主因となる肥満症が増加しています。

 

若年層の健康的な身体づくり、中高年の病気にならない身体づくり、

高齢者の寝たきりにならない身体づくりに、

バランスの良い食事とは

概念的に様々な食材を程々に食べることが理想だと思いますが、

実際に日常の食事で何をどれだけ食べれば良いかを

具体的に知ることができれば食養を効果的にできるのです。

 

 

現在のコロナ禍において、

自宅にいる時間や、家族の揃う時間が増えたことでしょう。

 

食事時間や食事スタイル、食事の栄養やバランスなどを

見直すきっかけになると良いですね。

 

 

 

オリジン生化学研究所

所長  前田 浩明

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

江戸時代後期の文政3年(1820年)頃の紀行文「遊歴雑記」には、

松戸宿からは水戸街道の両側に梨棚の木がたくさん植えられていて

花がよく咲いていた様子が記されています。

 

梨の栽培の歴史は古く、日本書記の持統天皇(690年697年即位)の章に、

梨栽培奨励の記事があるので、

少なくともそれより前から親しまれていた果物だということが分かります。

 

千葉県は、日本梨の収穫が全国一位で、

次に茨城県、福島県、栃木県、鳥取県と続きます。

 

松戸市は、県内では6番目の産地で、

特筆すべき点があります。

 

それは「二十世紀梨の誕生の地」であるということです。

 

 

その歴史は、大橋村(当時は八柱村)に住んでいた松戸覚之助が、

家の裏庭に若木を見つけ、消毒や肥料、袋掛けなどに気を付けて育てること10年。

白く上品な甘みのしたたるような水分が素晴らしい梨。

これが二十世紀梨の始まりと言われています。

 

明治時代より、二十世紀梨(青梨)と

神奈川の梨園で発見された長十郎(赤梨)が二大ブランドとなりました。

 

その後二十世紀梨の原樹は、

多くの苗木を生み出しましたが、すこしずつ弱ってきたために、

千葉県高等園芸学校(現千葉大学園芸学部)の三木教授と相談し、

国の天然記念物として保存することにしました。

 

二十世紀梨の中でも、栽培面積も多く最も品質が良く、

多くの優れた品種の親となったことが認められ、天然記念物に指定されました。

しかし、昭和19年の空襲で被害を受け、昭和22年に枯れています。

 

梨栽培では、黒斑病や空襲の被害で栽培を断念する産地も多く、

ふるさとの松戸でもあまり作られなくなっていました。

 

しかし、鳥取県は例外で産学官が一体となり病気対策に取り組み、

一大産地となっていきました。

2001年までは生産日本一を誇っていました。

 

鳥取県では、松戸市から渡った二十世紀という品種が大切にされていて、

鳥取県立鳥取二十世紀梨記念館 

という、国内でも唯一の梨の博物館が2001年に開館しています。

 

二十世紀梨の苗木が松戸市から鳥取県に渡り、

100周年を迎えた平成16年には、様々な交流イベントが行われました。

 

松戸市の二十世紀公園にある「天然記念物二十世紀梨原樹」の碑の右側面には、

「史跡名勝天然記念物保存法二依リ昭和十年十二月文部大臣指定」

と刻まれています。

 

 

今月の千葉県の梨の収穫時期は以下の通りです。

 

新高(9月から10月)

極めて大きな品種。酸味はなく、品質は良好。

 

新興(10月上旬)

こくのある甘みがあり、軟らかく果汁が多く、品質良好。

 

 

梨には、整腸作用や疲労回復など、健康にも美容にもよい栄養素がたくさんあります。

美味しく食して健やかな毎日をお過ごし下さい。

 

 

オリジン生化学研究所

所長  前田 浩明