俳句エッセイ    やさしい女性ごころ | 俳句のとりな

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「朝顔」は、熱帯アジアが原産で、ヒルガオ科の一年生つる草。

 

奈良時代に遣唐使が中国から種子を持ち帰ったとされ、鎌倉時

代以降、 鑑賞用に栽培され、江戸時代から一般に広く親しまれ

ることに。

 

茎はつる性で、左に巻きつく習性が。
学術上は遺伝学の研究や開花生理の研究に広く使われている

とか。

 

中世以前は、早朝に花を咲かせる植物をさし、桔梗、槿、牽牛子

などの諸説が。

 

万葉集では、 朝顔が5首詠われていますが、 桔梗説が有力との

こと。

 

 朝顔は朝露負ひて咲くといへど夕影にこそ咲きまさりけれ
 (朝顔は朝露つけて咲くというけれども、 夕方の光のなかにこそ

    盛んに咲き誇っている)

 

現在の朝顔をさすようになったのは、近世以降と言われています。

 

俳句では、 よく知られている俳句ですが、いろいろと物議をかもし

だした次の句が。


 朝顔に釣瓶とられてもらひ水  千代女


一般的な解釈は、 せっかくきれいに咲いた朝顔の花を、釣瓶を

動かしたために萎ませてはいけないので、近所の井戸で貰い水

をしたというもの。

 

しかしながら、井戸のそばで成長が早いとは言え、一晩にして、

釣瓶にからみついて、水がくめなくなるほどに成長するとは思え

ないという人も。

 

いやいや、作者は、釣瓶に咲いた花を傷つけないようにして、水

を汲み上げて、貰い水をしたのは朝顔からなのだ、など。

 

いずれにしても、作者のやさしい女心を表現した句であることには、

間違いないのですが。


[今日の一句]

 

・朝顔や首のきはみに化粧水

 


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