紫陽花が見頃に。
この地の梅雨入りは、 まだですが、雨に濡れて、さえざえと咲く
紫陽花の姿には、心も洗われるような気が。
紫陽花はユキノシタ科の落葉低木で、 伊豆半島や伊豆諸島に
自生している額紫陽花を母種として、日本で作られた園芸品種
とか。
「あぢさゐ」は「集真藍(あづさあゐ)」の約転とか。文字通り「藍色
の群がり集まる花」の意。
万葉集には二首。
紫陽花の八重咲く如く弥つ代にをいきせわが背子見つつ偲はむ
橘諸兄
(あじさいが八重に咲くように、 幾代も長くお元気でいてください、
紫陽花の花を見ては君を思おう)
「弥つ代」は、「万代」のこと。
歌には、「八重咲く」とあるため、すでに今日の紫陽花が見られた
のではないかとの説や、交配技術の進んでいなかった当時、この
紫陽花は額紫陽花であって、多数の花が密集しているところから、
こう詠ったのではないかとの説があるようです。
もう一首は、次の通り。
言問わぬ木すら紫陽花諸弟らが練りの言葉にあざむかれけり
大伴家持
(ものを言わない木にさえ、あじさいのように七重八重に咲くもの
がある。諸弟めの大法螺吹きに、だまされてしまったことだ)
諸弟とは、使いの者の名で、誤解を与えるような伝え方をしたので
はないかと、言われています。
「あぢさゐ」の歌は、平安時代以降も詠み継がれ、現代では、次
のような歌が。
あぢさゐの瓶にあふるる静けさに耐えつつをれば遠き風音
岡野弘彦
紫陽花の学名の「オタクサ」は、シーボルトの日本妻、「お滝さん」を
しのんでつけられたものとか。
最盛期は梅雨期ですが、花期は長く、秋紫陽花なるものも。
あぢさゐやきのふの手紙はや古ぶ 橋本多佳子
紫陽花に秋冷いたる信濃かな 杉田久女
[合同作品集『金蘭』より自解]
平成二十八年
俳句を始めて八年目に。
・啓蟄や鬼あそびせる保育室
近くにある保育園の窓から児らの声が。童心にかえった保育士ら
の声も。
平成28年3月、講師特選。
・公園へドクターヘリや花ふぶき
七つある公園のうち、一番大きな公園の近くを通っているときに、
急に上方からヘリコプターが。風圧で舞った桜の花びらが、目の
前を。
平成28年4月、講師特選。
・鯉幟習ひはじめのフラダンス
寺井谷子さんから、「つい、微笑みました」とのコメントが。
平成28年5月、句友特選。
[今日の一句]
・込み合へる学童保育額の花
[俳句を始めたいかたへ]
9年間の俳句生活で学んだことを、初心者向けに、131回に亘って、
綴っています。
「はじめまして」
https://ameblo.jp/originalk/entry-12515820857.html
