俳句エッセイ 竜田姫と紅葉 | 俳句のとりな

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・家計簿の栞がはりの紅葉かな

 

こちらは久しぶりの青空、まさに天高しの様相です。
隣り近所のベランダには、干し布團の列が。

 

予報によれば、向こう1か月の気温は全国的に高めとか。


秋はゆっくりと深まり、太平洋側を中心に秋晴れとなる日は少なく、

平年に比べて降水量が多いとのこと。

 

一気に秋が深まり、紅葉を期待したいところですが、釧路地方気象

台でカエデ(イタヤカエデ)の紅葉が、観測されたばかり。

 

今後、紅葉前線は南下していくとのことですが、観光名所の紅葉の

見ごろ予想では、全国的に平年並みか遅い見込みとされています。

 

古くから、この紅葉を司ると言われているのが、「竜田姫」。

 

この「竜田姫」は、よく知られているように、奈良県の生駒郡にある

竜田山を神格化し、都の西にあたる方角から秋を司る神とされた

もの。

 

平安朝になってから歌に詠まれるようになり、秋をいろどる木々の

紅葉は、「竜田姫」が染めるものと考えられていました。

 

 見るごとに秋にもなるかな竜田姫もみぢ染むとや山もきるらん 
 (後撰集)

 

また、紅葉を散らすのも「竜田姫」と考えられ、次のように。

 

 もみぢ葉の幣とも散るか秋果つる竜田姫こそ帰るべらなれ
 (貫之集)

 

秋の終りとともに旅立つ竜田姫が、安全祈願して手向けた幣に、

散った紅葉を見立てています。

 

予報では、もともと山の少ない、この地の紅葉は11月中頃から下

旬とか。

 

季節早取りの宿命にある俳人としては、せめて、紅葉をかたどっ

た広島県・宮島の名物、もみじ饅頭を食しながら、青空に映える

紅葉に想いをはせることに。

 

[今日の一句]

 

・手を取りて翁媼と紅葉狩 

 

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