縄文時代を代表する遺跡、加曽利貝塚(千葉市若葉区桜木)へ。
モノレールの最寄り駅より徒歩15分のところにありますが、周辺
には密集する住宅地が。
加曽利貝塚は、直径140mの、ドーナツ形をした縄文時代中期の
北貝塚と、長径190mの、馬のひづめの形をした後期の南貝塚が
一部で重なっていて、8字形をしているのが特徴とか。
気の遠くなる話ですが、この地に縄文人が住み始めたのは今か
ら約7,000年前とのこと。
その後、約5,000年前の縄文時代中期に、巨大な貝塚が形成さ
れ、約3,000年前まで集落が営まれていたと言われています。
貝塚の周りには、当時の人々が暮らしたムラの跡が残っていて、
約140軒の竪穴式住居跡や200体以上の人骨が発見されたとか。
2017年(平成29)には、約15.1haが国の特別史跡に指定され、現
在は公園として親しまれています。
発掘は、この広大な土地の8%しか、まだ済んでいないとかで、
訪れたときも、発掘の最中でした。
・発掘の音のかそけき秋の暮
保存されている北貝塚の貝層断面観覧施設と竪穴住居群観覧
施設を見学。
外に出ると、バスでやってきた保育園児らが、広場でかくれんぼ
や鬼ごっこをして遊んでいました。
・こほろぎや児らと追ひたる遺跡の地
近くの加曽利貝塚博物館は、1966年(昭和41)に開館したもので、
発掘された縄文土器、石器、動物・魚・人骨、動物の骨や角で作
った道具、石や貝で作られたアクセサリーなどの資料が展示され
ています。
通常では残らない動物の骨や魚の骨などが保存されているのは、
貝殻のカルシウムによるものとか。
貝の種類は、現在までのところ、70種類ほどとのことですが、この
うちの80%をしめるイボキサゴという貝は、粉末状になったものも発
見されており、骨類の保存に大きな役割を果たしたのではないかと
推測されます。
ボランティアガイドのかたの説明で見学、当時の人々の暮らしぶり
に思いをはせました。
[今日の一句]
・悠久の秋の光や発掘地
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「観音開き」を避ける
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