「観音開き」を避ける | 俳句のとりな

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 ・凍葱や祝ひ述べゐる畑境
 
 
初心のころ、ある日の句会で、句友が特選としてくれた句に対して、
指導者が「この句は観音開きですね」と。
 
褒め言葉と勘違いして、いい気になっておりましたが、しばらくして、
それが実は駄目句のことであるとわかりました。
 
どういう場合にあらわれるのかというと、上五と下五が名詞の場合。
句はサンドイッチのような状態になってしまいます。
 
原句は、次のようなもの。
 
・証書筒開きて見せる君子蘭
 
君子欄の花は筒状の花ですので、証書の筒と取り合わせました
が、このままだと、どちらが開くのか分からなくなってしまいます。
 
そこで次のようにします。
        ↓
・証書筒を開きて見せる君子蘭
 
上五が、いわゆる字余りとなりますが、上五の字余りは、許容の
範囲と言われています。
 
つい上五、下五に名詞を使いがちですので、その場合は上記の
ように上五を字余りにするか、語順を入れ替えるとよいようです。
 
・遍路宿ふとん干さるる海鼠壁
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・海鼠壁にふとん干さるる遍路宿
 
・夏芝居立ち往生の武将役
        ↓
・立ち往生したる武将や夏芝居

 

掲載句は、上五は四文字、下五が五文字の名詞の場合、上五を

切字の「や」で切った例となっています。