恋の句を詠う | 俳句のとりな

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俳句を愛するかたとともに


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・待ち人の来ぬまにすすむ冷酒かな







多くの先達が、恋の句を作りなさいと。
しかしながら、秀逸な恋の句は、少ないと言われています。

雪はげし抱かれて息のつまりしこと 橋本多佳子

古来、恋という素材は日本文学においては、大きなウエイトを
占めてきたとか。

日本文学は、「恋」からスタートとしたと言う人も。

『万葉集』においては、恋の情が中心の「相聞」が「雑歌」「挽歌」
と並び、三大部立の一つになっていますし、『古今和歌集』にお
いては、全20巻のうち、5巻を恋の歌が占めています。

それなのに、俳句には、なぜ恋の句が少ないのであろうか。
ある先達は、次のように分析しておられます。

俳句は、十七音と器が小さいため、恋の情を言い尽くしにくい
こと。

また、現代の俳句は、事実をそのまま句にする傾向があるため、
句のなかに情をこめるのを避けたがるきらいがあるためとか。

多くの先達が、すすめるのは、俳句で恋の句を詠めないことは
ないので、フィクションでよいから、積極的にアプローチしなさい
ということ。

教えに従って、実践しているのは、恋句らしき俳句の作句で、
間接的な描写表現により、恋を連想して貰うようにしています。

・みつめ合ふ発車間際や夏帽子

・牡丹園一歩ふみだす勇気かな

掲句では、「待ち人」を鑑賞者の想像にまかせています。

・待ち人の来ぬまにすすむ冷酒かな