映画「ラビット・ホール」
二コール・キッドマンアーロン・エッカートの夫婦
冒頭から暗いムード 
やがて彼らの幼い子が事故で亡くなった明らかに
互いのことを思いやるがかえってギクシャクとなる
被害者集会に行っても周囲から浮く
次の子に希望を託す夫
受け入れられない妻

 

ある日妻が事故加害者の少年を見かけ後を追う
図書館で少年が借りていた本のタイトルを見る
「パラレル・ワールド」
ある世界(時空)から分岐し
それに並行して存在する別の世界(時空)を指す

 

対峙し何度か会うようになり
少年がコミックを描いていることがわかる
タイトルが「ラビット・ホール」

 

科学者の父親が発見したラビット・ホールは
他の銀河やパラレル・ワールドに繋がっていた
父の死後、ラビット・ホールから
死んだ父ではなくパラレル・ワールドの父を
探す旅に出る
少年も自分のしたことの重さを実感し
夫婦と同様に耐え忍んでいる

 

妻は自分の母親に
「悲しみは消えるか?」とたずねる
実は、母親は妻の兄である息子を11年前に亡くしている
「消えない。でも変わる」
「どう?」
「重さが変わる。耐え易くなる
 大きな重い石がポケットの小石に変わる
 忘れることもあるけどポケットにやっぱりある」

 

人間つらいことに直面するとなるべく避けようとする
でも、避けられないともある
直面しなければいけないとき
避ける自分を責める自分もいる
ちゃんと受け止めろ、逃げるな
小石に変わって欲しいと願う
でも、そう思う自分を責める
受け止めろ、と

 

妻は辛くないパラレル・ワールド世界にいる自分を想う
現実世界でも一歩踏み出す

 

原作はピューリッツア賞受賞の戯曲
主演のN・キッドマンは初の主演兼プロデュース作品
もろい心理状態を演じたら天下一品の彼女
旦那役のA・エッカートはキッドマンが
指名して主演させたらしい

 

ラビット・ホールが、アリスとウサギが落っこちた穴
を連想したのは僕だけじゃないかな