僕のメンターの一人Dr.Mが
小津安二郎監督の東京物語(1953)を
観て感激したと連絡があった
Dr.Mは亡義父と同じ歳の昭和一桁生まれ

 

映画は広島に住む老夫婦(笠智衆、東山千栄子)が、
子供を訪ねて上京するが、邪魔者扱いされ
期待を裏切られて帰郷するモティーフ

 

訪ねられた子供たち(杉村春子、山村総)は
親を歓待したいが
日々の生活に追われ
つい、ぞんざいに扱ってしまう
一番親切にしてくれたのは
出征により夫を失った三男の未亡人(原節子)

 

帰郷した老婦人の突然の死後
残された老父の行く末を暗示して
映画は終わる

 

メンター曰く
最初に観たときは大学受験に失敗し浪人中のとき
あまりの退屈さに始まってすぐ映画館を出た

 

次に観たときは、(劇中の)子供の立場のときで
言いたいことは分かるが共感はできなかった

 

今回は、老夫婦と同じ立場で観て
本当に感動し、涙が溢れてきた
Dr.Mはそのことを伝えるために
僕に電話してきた

 

ぼくなりの小津観・東京物語観もある
次回のDr.Mとの宴席が楽しみだ