ウチには番犬がいる。
でも、あまり動かない。
というか、大掃除のときにしか動かない。
今の場所に家を建てたときからいる。
我が家に来る前には事務所にいた。

その前は、とあるお客様のリビングにいた。
約20年前、その家を仲介して売却させて頂いたとき、
当時のうちの社長がお客様に、
「記念にこの犬ください。」と、大胆な申し出をした。
この犬に寄り添うように、奥さんらしき華奢な犬と、子犬も二匹いた。
ショートケーキからイチゴだけを取って行くような感じに近い。
「えっ、、」お客様の眉が動いた。
一瞬、懐からドスが出てくるかと身構えたが、
「この犬を?」と聞きなおしただけだった。
社長はにっこり笑って、「そうです。」

大黒柱がいなくなって、残された家族はどうしているかと、今でも想う。
大黒柱くんも澄んだ瞳で外界を見つめる。
ここのところ、このサングラスがお気に入りのようだ。
クリスマスシーズンにはトナカイの角飾りを嫌がらずにかぶって
僕たちを楽しませてくれる。

今の名前は二年前につけたホワイトプランだが、
そろそろ見直す時期のようだ。

家の前を通る保育園児たちも、
ウチのシャッターが開いていれば
ホワイトプランに逢える

 

2009/11/7(土) 午前 10:41