このコーナーはカミさんの聖域だ。
誰も侵すことはできない。
このアンティークミシンをウチに搬入したとき、
カミさんは声高々にデクレアした。
「ここは私のコーナーよ」
このミシンは、中古の家の売却を依頼されたとき、
中に残置されていて、オーナーさんに確認したうえで、
譲っていただいたものです。
ただし、保存状態があまりよくなかったので、
天板をサンドペーパーできれいにし、
ニスを塗って仕上げました。
ほかにも、金属部分の錆を全てを落として、オイルを塗ったりして、
延べにすると数日間の、hard workでした。
なおかつ、1階から、この2階のコーナーに搬入するのに、
人を頼みやっと設置しました。
でも、カミさんがこれを見た瞬間、
「ここは私のコーナーよ」
でも、僕も男です。意地があります。
このままでは、気が治まりません。
数日間はマキャベリスティックな攻防が続きました。
そして、僕はプチ成功を勝ち取り、
夜間、向かって右端のところに、
僕のかばんを掛けることができる権利を
向こう3年間確保することに成功しました。(もちろん無償です。)
ただし、その代償として、6ヶ月間の朝のゴミ出し義務が付与されました。
教訓「損をした振りをして得取れれば、ラッキー、かな」