オリエントナノ便り

お客様各位

 

拝啓 猛暑の候、貴社ますますご盛栄のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

 

 コロナウイルス感染者数がうなぎ上りに上がっている中、オリンピックの競技中継が毎日テレビに華々しく流れています。

 観客のいない競技場で頑張っているアスリート達を見ると、何とも気の毒な気持ちになります。

そんな中継の中で時間が許せば唯一見てしまうのがバレーボールです。

 丁度前回(1964年)の東京オリンピックの時、大松監督率いる「東洋の魔女」と言われたバレーボールチームが金メダルを獲りました。その時私は目黒区の中学で、バレーボール部に所属しており、真夏も怪我をしない為に、綿入れチョッキを着て回転レシーブの練習をさせるというハードな監督の下で朝練、そして100本連続アタックなど、毎日猛特訓をしておりました。

そして東京都大会で何と優勝したのです。チームのメンバーは優勝が決まった瞬間、皆泣いて喜んでいました。でもなぜか私は「こんな事の為にあれだけ大変な練習をして来たのか?」と「勝つ」と言う事そのものが歓びに思えなくなってしまいました。

そして翌日、バレーボール部を退部しました。

 育てて下さった監督には本当に申し訳無い事をしたと思っています。

 その時以来、自分は誰かに勝つことでは無く、弱い力も強い力も手を結ぶことこそ大切なんだと考える様になりました。

そしてその気持ちこそ、今の仕事に繋がっているのだと思います。

 

さていよいよ夏本番です!

じりじりと照り付ける太陽が「さあ皆さん!酷暑をお届けしましょう!!」と待ち構えています。

皆様くれぐれもお体をご自愛くださいますように。

何卒今後とも宜しくお願い申し上げます。

                                                       敬具  

                                令和3年7月31日

                        代表取締役 花輪麻美