蒼の倉庫

蒼の倉庫

百の記録たち ただ置いてあります 散らばった古いものなど集めてきたりもしましたので日時は変かもしれません

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いまは遠いキミの
日々の暮らしを
かなしいかな
キミと暮らすひとのFBで垣間みる

モノを置かぬ部屋に住み
所帯じみたことなど
なにもしなかったキミが
庭の手入れをしたり
日常の買い物をしたり
ペットのケアをしたり

歳月や年齢が
キミを見知らぬ誰かに変えたのか
誰しも
年を重ねれば変わるのか

それにしては
なにひとつ代わり映えしない自分に
嫌気がさす

キミのように
そんなふうに
別人のように変わっていけたなら
心さえも変わってしまえたなら

こんな想いも断ち切れて
いまは昔の
のどかな思い出語りさえ
できたでしょう



嫌いかな
嫌いだよね

風が騒ぐ
四方の嵐に枕そばだてながら
いつのまに眠り

台風が過ぎた朝
すこし散らかったものなど片付けて
だいじょうぶだったかな
またキミ想う私がいる

四六時ちゅう心にあり
空くことのない想いが
メモリを半分使ってる

長々と
片時も離れてくれぬ思慕のしぶとさに
自らも手を焼く年月

この気持ちが嵐のように
いっとき吹き荒れていづれ去るものなら
とれほど気楽でしょう

嵐が居座り広く深く刻まれた傷痕
ただ会いたいと祈るような想いさえ
これほど続けばきっと気持ち悪い

嫌いだよね
いやだよね
ごめんねせめて
思い出だけは嫌いにならないで

嵐のように暴れては
去って行ってほしかった

ほかの幾つもの想いのように
そのうち消えると信じてた

時ぐすりをあてにして
癒える日を待っていた

わたしがいちばん
キミを忘れたいと望んでいる
もう
楽になりたいと願っている
許してほしい
許してほしい

嵐のように去って行け
嵐のようにいなくなれ



ほら秋だねって
カサッと踏んでしまった
落ち葉拾って

指でつまんだそれを
ちょっと見つめては
さびしそうに道に返す

横顔が泣いてるように見えるから
変な顔わざと見せて笑わせる

好きだなんていつでも言えるから
いまは言わないと言ったのは
しょうもない意地悪だけど

実際ぼくはキミを好きで
好きでもう仕方なくて
歯止めの効かない気持ちが
不安だから

コントロールできない感情を持て余して
気の無い風を装ったりする
僕はほんとに
意気地なしなんでしょう



夢でいいから  会えたらいいのに
そう思った日の晩に  キミの夢を見る
胸が締めつけられ
刺すような傷みに呻く
切ないとは  こういう感じか

キミからの手紙を開けば
(ゆめのなかで受け取った手紙)
昔と同じ
エラそうな文章に似合わぬ
ちいさく可愛い字が並ぶ
と思えば  「君に恋して候」
とイキナリ武士?になる
「候」なんてと笑ってしまう

夢で会うだけで
これほどくるしいのに
キミはもう  戻ることはないんだろう
このまま  平穏な日々を選ぶだろう
私はもう
キミを忘れるべきであり  忘れたいのに
忘れさせてくれないので
とても
弱るのです








娘が借りた映画(DVD)を

本人はデートに出かけちゃったので

仕方なく ソファに陣取り ひとりきり

バカみたいに 観る


十代二十代が観るような恋愛ものです

いまさら私が観てどうするよ


わかりきったオチのあたりでこの台詞

「ずっと一緒にいたいくらい好きなんだ」


ああ

私はずっと一緒にいるのが こわかった


自分が ぐうたらで 結構イヤな人間で

本当は 全然可愛くもなくて


人がいないところで

足を広げて どっしり腰掛けて

喉の奥まで見えそうなくらい大欠伸して


行儀悪いだけじゃない

卑怯で矮小で色々最低だ


いやしくて つまらない人間なのがバレて

呆れられ 嫌われるのはこわい


だから夏休みだって

日に日に何度も会いたいと思えなかった


たくさん会えばボロが出そう

頑張って いい子のふりしても

彼方此方に綻びが…


臆病な了見で

本当は会いたくても会えなかったことを

いまなら反省するよ


会いたいとき会えるだけ会えばよかった

いくら取り繕ってみても

はじまりから終わりまでの時間が

延長するとは限らない


好きなら好きと言いなよ

会いたければ会いたいって伝えなよ


温存しようなんて謀っても

細く長くなんて企んでも 無駄だね


すべてを 思いどおりに操るなんて できません

ひとつずつ すこしずつ 雨粒みたいに

ときに連動して 合体したり 速くなったりして

刻とともに なにもかも 移ろい行くのです









向こう側の歩道 キミがいることに
気づいたよ すぐ

誰かに呼ばれた気がして目をやれば
行き交う人波に白いシャツ
ちょっと目立つ背の高いキミ

横断歩道に構わずそのまま行って

祈ってみるけど まるごとの本音じゃない
すれ違って
近くで確かめたい気持ちと不安な気持ち
半分ずつの思いが渦巻く

こんなとき悪い予感は当たる
案の定 信号待ちするキミの反対側で私も
信号が変わるのを待っている

なにも気づかないふりで
隣にいる彼の言葉に笑顔を見せて
殊更楽しそうに振る舞うのは
キミに心配させないように
それとももう
キミなんか目に入らないと
強がりたいの

素直になれなくて 無理やり多めに
「いま幸せだよ」オーラを 振りまく

本当は呼びとめてほしい

手に手をとって駆け出して
誰も追ってこなくなるまで走り続ける

酷い妄想しながらキミと私の足跡が
クロスして行く

キミノコトもうなんとも思わないなら
たぶん挨拶出来たのに
いまだに素直になれません

クロスロード 岐路に立つと
必ず選択を誤るね

燻る想い 鈍る判断力

つまらない芝居して
「いま幸せだよ」偽りのメッセージ送った

本当はいまもキミを消せない

クロスロード キミを失くした私は
ちっとも幸せじゃないでしょう

クロスロード 選択を誤ってばかりの私
素直に なりたい









ふたたび サンセットライン


海べりの鄙びた道路は

行き過ぎる町もまた旧めかしい


錆びて朽ちるのを待つ手摺り

潮の香りと魚臭さが混ざり合う


群衆じゃなく人間一人一人の

暮らしを思う小さな港町


道が狭いのがたまにきず


連休は車もバイクも自転車も多くて

すいすいとは進めない


町を過ぎ海沿いへ


ここから見る瀬戸内は

名高い多島美も やや遠くに揺らぎ

思ったより広く海が続く


島には似合う背の低い町並み

職人ひとりの手で間に合う家々


北西に展開する山陽路には

ぽこぽこ立ち並ぶビル

人ひとりの手には負えない

四角いコンクリートの箱また箱


あ 海鳥が飛んだ

消波ブロックに待機していた黒い鳥だ


海面に近づいた魚を見つけたのか

気まぐれか

海を掠めるように弧を描く


今日の漁はどうですかと

鳥に問うても答えは返らない









九月の連休 なにしてる?

私は母の故郷の島に渡る


普通列車で港町を目指し

港からフェリーに乗って

島の港で自転車を借りる


そしてようやく目的地へ

海渡る橋を風に吹かれて走る


十年二十年…夜と朝を幾つも重ね

変わらぬ穏やかな表情で

島は海と ともにあり


住む人訪れる人が変わっても
島は変わらない

十年二十年…何処にいても誰といても
ずっとキミ想う私

きらり輝いた 出会いの夏も
漆黒の闇に迷う 別離の夏も
私は この島で笑い この島で泣いた

いつかキミと いつか二人で




ふわり
たなびくひつじ雲は
夏の終わりを告げる

寂しいような
ホッとしたような

新しい季節の扉が開いた

ひょっこり
首を竦めて苦笑してるキミは
さっきちょっと
思わず鼻歌うたったでしょう?

暑気が和らいで嬉しくて
好きな季節の到来が嬉しくて

ふとしたことで喜んで
幸せそうに笑うキミが好きです

くるくるくるくる よく笑う
キミが 本当に 大好きです






誰にだってひとりやふたり

忘れられないひとがいる

そうなのかな


否 それとはすこしちがう この感じ


何人何十人 出会っても

つまるところ ただひとりのキミ


キミといるときの感覚は何?


ぞくりと毛が逆立ち

からだじゅうの細胞がガサガサ

落ち着きをなくし ざわつく


それでいて ほろ酔いみたいに心地いい

魂は まどろみ 気を抜いたら 堕ちる


とてもとくべつで

ほかになにをどうしても

そんな感じにはなれない


ぼくのなかの

ぼくであって ぼくでないものまで

キミの存在を歓び


沸きたつ血で 祝杯を

躍る肉のご馳走で 祝宴を


どこかプリミティブな感じ


過去 記憶 柵 責任

なにもかも脱ぎ捨て 言葉も失くし

触れるだけで その一瞬に

ぼくは きっと天に昇る


記憶とは別の次元でキミは

ぼくのどこかにプログラムされている


切り離す術も削除するコードも

ありません


どうしてもと言うならば

ぼくが消えればいい 消せばいい

ぼくが消えれば そのなかのキミも消える


そういうものだろう