いつだって出逢ったタイミングが重要。どうもorhgです。

 

ずっと前から知ってはいたのに、最近になってその重要性に気づいた!

ってことはありませんか?

 

もしくは、以前に自分の手元にあったけど、必要ないと思って手放しちゃった。

今アレがあればなぁ・・・

とかっていうのもありませんか?

 

僕はあります。

 

「モノ」だったり、「愛情」だったり、「パートナー」だったりと、読む人によって思い出すことは様々だとは思いますが、エフェクターに関して言うと、今回はコチラです↓

 

 

はい。ロジャーメイヤーのVOODOO-1です。

 

割と有名なエフェクター。知ってる人も多いですよね。

でも、意外と触ったことが無い人も多いのでは?

 

僕もそうでした。

まさに、「ずっと前から知ってはいるけど・・・」状態。

 

コイツは何回か筐体に変化がありまして、手に入れたのは最も新しいバージョンの「Classic」です。

 

VOODOO-1自体は中古でもちょくちょく出ますが、どれも初期型ばかり。

初期型はバッファードアウトのみなんですよね。

 

インピーダンスの重要性は理解していますが、だからといってバッファーを通すと、その変化がどうしても気になっちゃうタチなのです。

 

僕の場合、空間系は何かが必ずオンになっているので、それより前のペダルは出来るだけトゥルーバイパスにしたいという思いがあります。

 

初期型といわれるモデルの次に、筐体が大きめのモデルが出ましたが、コレにはバッファーアウトの他にハードワイヤードと言われるトゥルーバイパスのようなものが搭載されていました。

僕もこのバージョンが欲しかったのですが、なかなか中古で出ませんし、よく考えたら筐体も大きくてボードに収まらないので、この現行型の購入に踏み切りました。

 

現行型もバッファーアウトとハードワイヤードが備わっています。

 

初期型、ハードワイヤード搭載の大型のモデル、TCといわれる小型モデル、今回の現行モデルで、それぞれ回路や使用パーツがどのように変化しているのかは知りません。

 

見た目は初期型と今回の現行型はほとんど同じですが、きっと中身も違うのではないでしょうか?

 

回路に関してはどういった変化があるのか分かりませんが、基盤を見たら手作業だった初期にくらべ、随分機械化されたんじゃないかな?という印象でした。

ハンドビルド・イン ・ザ・ UKって裏蓋に書いてあるんですけどね。

ハンドビルドって、どこまでがハンドビルドと言っていいのでしょうか?

 

それから、パーツも違うんじゃないですかね?知らんけど・・・なんですけど。

 

当然サウンドも違うと思いますが、僕は他のモデルを知らないので、どの様に違うのかはわかりません。

そして気になりません。

 

ヴィンテージ至上主義には懐疑的ですし、メーカーはより良くなるように努力しているわけですし…今後の使用において、現行品の方が圧倒的に安心です。

 

それにしても、またしてもお値段が高い。

 

ちょっと前に値上げして結構な値段になっています。

そして最近は更に値上げの様相です。どうして?

 

ヨーロッパ情勢が不安定だから?

半導体不足?

人件費の高騰?

 

そして更に問題なのが、そのサウンド。

 

誰が聞いても納得のサウンドが出たり、万能性が高いものを良質とするならば、コイツは良質・・・とは言い難いでしょう。

 

そういった意味で、コスパはかなり悪いと思います。

 

しかし個性的であることは事実。

その個性にいくらの価値を見出すかは、各自の判断に委ねられるのではないでしょうか?

 

で、その肝心のサウンドについて↓

 

先に言っちゃうと、今回このタイミングで手に入れていなければ、絶対にピンと来なかったであろうエフェクターです。

恐らく、ディストーションを期待して手に入れた人のほとんどがピンと来ないと思います。

コイツを使って色々な楽曲に対応しようとするのは、かなりハードル高めです。

 

なんてったって癖がすごい!

 

ディストーションだと思って使うと「ほぼシリコンファズじゃんっ」となります。

 

飛び道具的な使い方をするような空間系やモジュレーション系程ではありませんが、「あれ?ナニコレ。思ってたのと違う。」となるのではないでしょうか?

僕はなりました。

 

歪の質も荒目で、低音も若干ブチブチしていて潰れていく感触。

ドライブを上げて使うとピッキングニュアンスも出にくく、シリコンファズのギター側のボリュームを絞らずに使っているような感覚です。

 

時代にマッチしていない!

当然、僕にもマッチしていない!

 

荒々しさは◎。

でも、正直僕の使用環境では、とてもメインの歪で使おうとは思えない質感でした。

 

ハマる音楽が限定されているというか、使い所を選ぶ感じですし、使い手も選ぶと思います。

僕なんてコイツに選ばれる要素無し。

このトーンで勝負する!という気合の入った人向きのペダルです。

 

RATひとつどころか、VOODOO-1ひとつを商売道具にできるほど、僕は上手くないのです。

 

メルカリ行き・・・直感的にそう思いました。

 

だがしかしっ!

 

こいつには別の使い方、活きる道があったのです。

 

それは・・・

 

 

 

クリーンブースターとして使う!です。

 

 

 

はい。

 

じつはコレ、想定内。

 

この事実に気付くことができたのは、先のマクソンSD9のおかげです。

同じくディストーションにカテゴライズされているSD9ですが、ゲイン低めで使ったときの質感が実に良かったというコトもあり、コイツもクランチ一歩手前のクリーンというところまでゲインを下げて使ってみたところ、ビックリの結果となりました。

 

ま、実際はマイケル・ランドウが「VOODOO-1はクリーンブースターだ」と言っていたのを記事で読んだことがあったんですけどね。

 

で、クリーンブースト的に使うと、めちゃくちゃ良いです。

僕の使用した中では最も良いです。

 

クリーンブースター史上、過去最高!

 

正確に言うと、僕の好みです。

 

サウンドは艷やかになり、分からない程度にゲインを上げれば耳馴染みも良くなります。

しかもに太い。

 

トーンを上げれば粒立ちも良くなりますし、バッファー的な役割で使っても良さそう(コイツのバッファーアウトを使うわけではない)。

 

個人的にはアウトプット高めで、トーンを少し上げて音の存在感を増し、ゲインを「クランチ手前のクリーン」程度にするのが最高です。

 

音は「好みに因るところが大きい」とは理解しているつもりですが、これまで名器といわれるエフェクターに感動できなかった自分は、「俺って結局なにを聞いても同じで、感動なんてできないんじゃないの?」などと自分自身を疑っていました。

 

食べ物に例えて言うと、

 

・何を食べても「美味しいと感じる」のか?

それとも本当は、

・(本当の美味しさを知らないから)何を食べても「一緒だと感じる」のか・・・?

 

どちらにしても、本質を知らない残念な人なのか?という気さえしていました。

 

いや、だからと言って、VOODOO-1がこれを読んでいる人にも感動を与えるかは分かりません。

ただ、僕が感動できるクリーンブースターがちゃんとあったんだなー・・・というコトに喜びを感じていて、それを紹介したかっただけです。

 

紹介出来て満足です。

 

 

それからね。

こいつを購入したのには、もう一つ理由があるのです。

 

 

ロジャーメイヤーさん、ぼちぼち高齢かな…と。

 

 

ぼちぼち手に入れとかないとな・・・と。

 

 

思ったわけです。

 

 

いやー

 

 

ロジャーごめん。

 

 

おしまい。