都会の人込みの中から夜空を見上げる

 

そこに浮かぶのは

大きな月

円い月

 

その表面の様子まではっきりと見ることでできて

そしてそこに人類が勇気と叡智を持って辿り着き

しるしを残した確かにこの世界と一続きの場所

 

僕が今直に目にすることができて

手が届きそうなその場所は

遠く離れた僕のふるさとよりもずっと近いように思える

 

でも僕は重力に捕われて

そこには辿り着けない

 

僕は人の流れに抗いながら

そっと涙を流す