高齢者の建替計画が うまく行かないわけ | オーガニックスタジオ新潟社長の奮闘記 │ おーがにっくな家ブログ

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「オーガニックスタジオ新潟」社長のブログ。かっこいいエコハウスを提供するために日夜奮闘中。役立つ「家づくりの知識」は、オーガニックスタジオ新潟のHPにて更新。このブログでは個人的な関心ごとと「工務店経営」についてがテーマ


70代の高齢者の住宅の建て替え計画の

相談が寄せられることは稀にあるが、
ほとんど 決まった例(ためし)がない。

あるとすれば、子どもたちの強い
サポートがあったときだけに限定されて、
高齢者本人だけの計画だと、
まずは決まらないと考える。

最大の理由は、
仮住まいへの移動が億劫なこと



高齢者は気力と体力が続かない。
建て替えとなると、一度仮住まいへ
そして新居へと、2度の引っ越しが必要になる。

特に家財が多く、その引越しや処分が
高齢者だけでは現実的に不可能なことが多い。

 


結局 建て替え計画は白紙になり、
両親が亡くなってから、
たっぷりの残置物を処分して、
建物が解体されることが多いです。

いわゆる「実家をたたむ」ことの問題。
今後とも増加していくことでしょう。

次に、金銭的な要因です

自分の家を建てたときと今では、
社会情勢が同じ国とは思えないほどのレベルまで
違っているのについていけない。

住宅価格が安かった頃の
当時の感覚で比較して、高すぎると
拒否反応を示してしまう。

 




それに、高齢者は
想像以上にアクティブです。
あれもこれも 生きているうちに
やってみたい。行ってみたい(旅に)

住宅は今までなんとか暮らしてきた。
3000万円もかけて直すなら、
「毎年 300万円 大いに遊んで
10年間過ごすことができる。」


というキリギリスの心境になるのか。

はたまた、
「人生120年時代。どれくらい
生きるか分からないから
老後のための現金に
手を付けるわけにはいかない。」

という アリの心境になる。

 

いずれにしろ 建て替えないという選択につながるということです。

 

部分改修リフォームでも不満は残る


回り回って、 さすがに不満は解消したいということで、
住みながら業者を入れて工事をする、
部分改修リフォームで済ませておく
ことが実際は多いわけですが、

工事が大規模になると、
音やほこりで日中家にいることが
できなくなったり、水回りも一定期間
使えないなどでストレスは
かなりなものになります。

当然、最大の負の要因。
寒い家、地震に潰れる家

性能向上リノベしないと無理なので
満足度も限定的。

また、高齢者を狙った、
悪質リフォーム業者もこの分野には

ウヨウヨいますから警戒しなくてはならない。

結論として、高齢者の住空間改善には
両親の体力や行動力によりますが、
子供のサポートが重要だと思います