インターネット技術の目覚ましい発展により、我々の生活は大きく変わりました。
近頃の家づくりでも、Twitterで知らないことを相談すれば、親切な素人さんや
暇な私のような教えたがりのプロからも、それなりの答えが返ってくる。
私の発信しているSNS情報や動画などをフォローしていけば、
まともな家づくりに近づけるとは自負しております。
Pinterestでは、世界中から美しい建築に関する写真が無料でいくらでも入手できる。
初期のイメージのすり合わせで良く使えるサービスです。
インスタグラムは、もっと便利。
コメントのやり取りでコミュニケーションまで取れてしまう。
私のこの文章であっても、実はスマホに話すだけの音声認識での変換で、
つくられた文章はGoogleドキュメントに格納されて、会社のPCで校正して作られている。
海の見えるカフェでスマホ1台あればできる。私の場合は半分ぐらいの仕事は可能です。
その代わり、あまりにも情報が多すぎる。そして変化が早すぎる。
皆様が最初に家づくりの方向性を考える際には、このスピードがむしろマイナスに働くこともあるのではないでしょうか?
人間の脳みそは、思考をつなぎ合わせる速さは、ITの作業のように迅速には働くことができないようです。
目で見るよりも、話すよりも、手で物を書く方がスピードが遅いです。
あえて手で書くことにより、物事を整理していく。
すると、ちょうど思考のスピードにマッチするとのこと。
何かしらのYouTube動画で見た話ですが、納得です。
その動画では、毎朝A4ノートの1ページに書くことを勧めていました。
今日やること。これからやりたいこと。
すると頭が整理されて、物事がうまくいくようになるとのこと。
つまり、スローなクリエイティブな行為には、スローな手段が有効で、
特に家づくりの初期段階では重要だと思います。
自分たちは何をしたいのか?
どんな家にしたい?
ライフプランで10年後はどうなってる?
これをネットのテクノロジーで処理するよりも、
アナログでノートブックで書いていった方が整理しやすいと思います。
私のYouTubeチャンネルの動画の制作においても、いきなりカメラを回すわけではありません。
1番時間がかかるのは、「何について話していくのか」
シナリオ作りがとても重要です。
漫才師のように「ネタ帳」にして、いつも手の届く場所に置いておき、
閃いた時にはメモを取る。
1つのテーマについて、関連していく内容を整理していく。
単語の列挙。短文の箇条書き。それぞれのつながりを考えたり、
足したり、引いたりする作業をしております。
パンつくりにおいて、生地を練って発酵させるプロセスが重要なように、
この作業が最も重要なのです。
「手仕事のスローな作業で情報整理」ということで、
極めつけだったのが、ヤギの家で有名な(柳沢の山荘の方)の、
イメージマップはお客様の作られた初期の要望のビジュアル化として最高傑作です。
7年経った今でも大事に取ってらっしゃる。
何よりも夢が広がるし伝え方が変わりやすい。
このビジョンにより気持ちが引っ張られ、現実化していった。
ここまでクリエイティブを発揮しなくても、
へたくそでもいいから、自分たちなりの夢を形にする作業。
できたらいいですね。