日経ホームビルダーの全館空調特集が発売になりました。
新住協の鎌田方式の初の実践である、
オガスタの「中之島の家」の事例と、
桧家住宅のZ空調、
そして、東大坂本雄三さんの考案したマッハ・システム。
3つの実測データと、日経のライターたちの分析。
そして全館空調の失敗事例や注意点。
そして、既に存在している、16種類の全館空調システムの紹介など、
非常にお腹いっぱい。充実した内容になっております。
多分、階間エアコン方式は、オガスタが日本で最も搭載事例が多く、
一歩先行く作り手ではあるが、正直、以前と違って、
実務面であまり余裕がないもので、現地の温熱調査等はさほどやれてなく、
今回のホームビルダー側の温熱調査の分析はとてもありがたいし、
設計施工の改善に大いに勉強になりました。
エアコンへの通電量を計測できたので、
冬季の使用量は測定してきましたが、
今までは よくわかっていない 夏季の消費電力もわかりました。
ハイシーズンで月5000円くらい。 ということは冷房シーズン全体で1万円くらい。
これは安い電気代で済んでいるという。
今回の記事を、大阪で丸一日一緒であった、
飯塚さんにもお見せしたところ
「かなり難解でわかりにくい」との感想であった。
大阪から戻ってきて、新田見ちゃんに読んでどうだった?
と聞いたら「わかりやすかった」との返事がある。
「なんで?」と聞いたら、
「普段から話題に出てる内容だったので」とのこと。
飯塚さんは、マニアックではないが、もちろん
一般水準以上には温熱にしろ設備にしろ知識がある方ですが、
全館空調の実際の事例に触れていないと、
誌面での数値の表してる意味や、
その各要素のつながり関係がぴんとこないようです。
すごく良い記事になってると思うのですが、
多分、そう思っているのは読者の90%は、
何が何だかわからない記事になっていると思われます。
今年の夏は大いに全館空調が注目された年であったと思うけれど、
やはり、この3つの事例をトータルで観察することで、
わかってはいたことですが、課題が明確になりました。
その課題その一
思ったより湿度が下がらないこと。
その2として、
カビが発生してしまわないかということ。
その2点の課題をどのように解決していったらいいのか
仙台で行われた 新住協総会の第2部では集中的に
検討されて かなり明確に整理されてきました。
記事のボリュームが多くなりすぎるので、
また改めて続きは記事にします。
追記:
参考までに、日経ホームビルダーは定期購読しないと読めませんが、
ばら売り対応もしているようです。
工務店は、業界3誌を定期購読して 勉強すべきだと思います。