「この世界の片隅に」を見た! | オーガニックスタジオ新潟社長の奮闘記 │ おーがにっくな家ブログ

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この世界の片隅に」が、口コミベースでじんわりヒット

拡大上映中だという。

 

 

 

 

100年先にも愛され続ける映画」の評に恥じない名作であるに関わらず、

テレビなどであまり扱われないのには理由があるようです。

 

まずは、こうの史代さんの同タイトルの漫画を映画化してほしいという、

クラウドファンディングで制作資金を集めたという経緯があり、

プロモーションにお金をかける余裕がなかったこと。

次に、「のん」こと、能年玲奈さんが主役の声優を務めるが、

元の所属事務所とのトラブルから圧力が加わっていて、メディア露出がされていないこと。

しかし、名作の口コミは止めることはできず、じわじわのロングヒットになっている。

 

いち早く観賞した山ちゃんが そのように解説してくれ、絶賛していた。

また、日経の小原さんもFBで高評価の口コミを寄せていた。

こりゃ見ておかないとかな思っているところに長女がみたいという。

 

そこで、正月休みに、「この世界の片隅に」を家族全員で観た。 

 

 誰が評したのか「ほんわか明るい火垂るの墓」がぴったりである。

 じわじわと効く 遅効性の号泣アニメである。

 

映画の背景は第二次世界大戦の呉市郊外の集落である。

戦争の進展でどんどんと物資が乏しくなり、命すら脅かされる。

 

「有り難い」は文字通り、有るのが困難でるという意味である。

つつましくたくましく、生きるために食いつないでいく様子がリアルでありがたい。

この世界の片隅に、ただただそっと生きていく、命のあることのありがたさ。

ほんとうに一番大事な、存在のベースである。

 

映画の後半に近づくほど、ありがたくて申し訳なくなり、涙腺が壊れてしまう。

エンドロールがすべて終わるまで、観客がだれも立ち去ろうとしなかった。

 

翻って現代日本は「資本主義の終焉」と言える局面にまで社会が進展してしまったという。

ストックが満ち満ちてしまい、借入れて投資をしても、回収できないから超低金利だ。

 

個人レベルでも欲しいものは特にない。 

80年代の時のように胸がときめく家電もないし、若い連中は車にも興味はない。

台所には食いきれないほどなにかしらが常にあり、時に食いきれず廃棄されている。

 

完全に飽和してしまったこの社会では

「ありがたい」という感情を失い、逆説的に幸せを奪ってしまっている。

 

ただただ生きるってことの「ありがたさ」を、

心の底から気づかせてくれる映画だと思いました。

 

100年大事にされる名作であることはまちがいない。

と感じました。 いい映画です。 ありがとう。