スタンダードモデルハウスの室内 設計メモ | オーガニックスタジオ新潟社長の奮闘記 │ おーがにっくな家ブログ

オーガニックスタジオ新潟社長の奮闘記 │ おーがにっくな家ブログ

「オーガニックスタジオ新潟」社長のブログ。かっこいいエコハウスを提供するために日夜奮闘中。役立つ「家づくりの知識」は、オーガニックスタジオ新潟のHPにて更新。このブログでは個人的な関心ごとと「工務店経営」についてがテーマ

スタンダードモデルハウスの室内 設計メモ

LDKに入るとこのような光景が目に入る。外にも 2階へも目線が広がる。
ここの設計で一番苦慮した部分は窓周りと天井高の設定でした。

オーガニックスタジオ新潟社長の奮闘記 「自然素材の家」│ おーがにっくな家ブログ

高さの設定:
ここでは天井高をH=2350として、はきだし窓はH=2000としました。
現代のスタンダード住宅の大人気作家、伊礼智さんであったなら、だまって天井高を2217.5mmとして、既製のサッシの最大寸法のH=2200と組み合わせていたかもしれません。するとサッシの上に小壁が無くなり解放感が増します。
当初、その納まりでも検討しました。 
吹き抜けとの高い低いが強調され、それはそれで正解の一つであったでしょう。

オーガニックスタジオ新潟社長の奮闘記 「自然素材の家」│ おーがにっくな家ブログ

しかし、3つ並ぶ掃出し窓の縦横比を、より横長に見せて広さを強調させたかったことと、小壁があることでの落ち着きを求めて、あえてサッシはH=2000としました。
そのへんの塩梅ですね。プロポーション優先といいましょうか。

リビングダイニングとキッチンは、天井の仕上げを変えて、さらに天井の高さも変えて、
オープンでいながら性質の違いを出そうとしています。
キッチンのスペースは天井高が高すぎても意味がないから、H=2200にしてある。
これでちょうどいい。

このように寸法・高さの考え方は、それぞれの設計者の感覚があるわけで、
空間の特徴になっていきます。
こういうところは平面プランだけでは分かりませんよね。

オーガニックスタジオ新潟社長の奮闘記 「自然素材の家」│ おーがにっくな家ブログ

キッチンがH=2200 ダイニングがH=2350その高さの差を利用して、ニッチのようなスペースを設けた。当初は玄関と同様にLED照明を仕込んで演出しようとしましたが、そこまでやるとモデルハウスみたいになって 演出過剰になりすぎかなと思いとどまりました。
このスペースは、いずれ蕎麦猪口でも並べようかなと。

キッチンは対面式で、コンロの前の壁は省き広々とさせる。
手元を隠すカウンターは、ダイニング方向からちょうどテーブルの高さに合うように見せる収納になっている。そことベンチの背もたれはいったいに見えるようになっています。その上にある窓ともあわせて一体的になるようなデザインです。

こうした積み重ねで空間の質や品位が維持できます。


造作でいえば、階段の踏み板は書斎机と一体になったデザイン。

オーガニックスタジオ新潟社長の奮闘記 「自然素材の家」│ おーがにっくな家ブログ

そうなると 通常の机はH=720であるが、H=780となってやや高めになる。
床下暖房用のエアコンもこのスペースを利用させてもらい、一体でデザイン。
この手法は標準化されたと言っていいでしょう。

良質で気持ち良い空間

以前に、大手ハウスメーカーのプランと比較でお話をしたが、オーガニックスタジオ新潟社長の奮闘記 「自然素材の家」│ おーがにっくな家ブログ
あれは 単なる平面図の 2次元的なパズルでのお話にすぎません。
既製品建材を集めて住宅にする手法と、我々のような設計事務所的な手法での設計では、
3次元的な優劣ではさらに出来上がる空間には差が、雲泥の差になって現れるということをご確認いただきたい。

オーガニックスタジオ新潟社長の奮闘記 「自然素材の家」│ おーがにっくな家ブログ

木造住宅でしっかりやれば こんなことは ごくごく普通に実現できます。
量産ではむりです。

これは 私どもがすごいということを言っているのではなくて、
全国的にちゃんと作っている設計事務所や工務店ならば 簡単にできるよというお話です。

だから 間取りのパズルと金額だけで家づくりしてもダメですよ。
「どんな空間になるか? 素材も性能も含めて検討する」ことが必要なんです。

最後に、このモデルハウスは 常時公開中です。
近頃めっきり暑くなりました。 
外から入った時の内部の空気感も 加えて体感してもらいたいです。


内覧ご希望者は、事務所までお電話ください。
事務所から1分のところなのでご案内します。  025-201-6611