ラーメン古潭の経営戦略を勝手に想像する | オーガニックスタジオ新潟社長の奮闘記 │ おーがにっくな家ブログ

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ラーメン古潭の経営戦略を勝手に想像する

新潟市西蒲区の巻地区は、新潟市でも独自に味噌ラーメン文化が発達した地域として有名ですね。といっても、県央地域のように「杭州飯店」が県央背油ラーメンの祖のように、
新潟味噌ラーメンの祖は「こまどり」であることは疑いようもないことです。
しかし、巻地区には「古潭」という、非常にコアな人気を誇る名店が存在します。
仲間うちでも「古潭命」は何人かいます。
久しぶりに食べに行き、なかなかよく考えてらっしゃるなぁと思い記事にしました。
以下は古潭さんなりの工夫を想像して、勝手に書いてます。
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市場と店舗立地:
大人気店「こまどり」は、以前は巻の商店街の中で店を構えておりましたが、人気化とモータリゼーションへの対応で、郊外へと移転し店舗を拡張して今に至ります。
一方「古潭」は「こまどり」と同じ戦略を採用はしませんでした。
郊外へ移転はせず、昭和のままの狭い店舗で頑張ります。
わずかカウンターはわずか7席。基本はここで回転させて、混む日になると奥の座敷を開放して対応します。狭いカウンター内部は店主と奥様だけでいっぱいです。基本は二人で切り盛りしている模様です。
店主の商売の方向性なのでしょう。拡大よりも持続性、生き残りの戦略ですね。
漆山地域の「ますや食堂」に通じるものがあります。
郊外に打って出て成功すれば、富はもっと手に入ったことでしょう。
しかしリスクもあります。人も雇わなければならぬし借り入れも起こすことになろう。それに「こまどり」と競合にもなろう。商売には浮き沈みがあります。
そうしたリスクを乗り越えて手にできるのは、より多くのお金だけ。
それならこれでいいや。という声が聞こえそうです。
立地は悪くとも店舗は償却が終わった自前と思われるし、従業員への支払いもない。極めて固定費が低く抑えられている。経費が掛かっていないのだから売り上げでの損益分岐点が低いわけです。 ロングライフ飲食店の原則を貫く戦略。
生き残ったもの勝ちの戦略です。

回転率向上の工夫:
比較店の「こまどり」は、田舎の家族連れのニーズに支えられており、座敷に4人掛けのテーブルを多く配置するというスタイルです。しかし、腰が据われば滞在時間が長い。
しかし、古潭の最大の問題は店舗の広さと駐車場の問題です。
滞留時間を長くし、客単価を上げるという戦略の逆をやらねばならない。
そのために様々な工夫がされているように思えました。
① 駐車場が無い:
店舗の入り口はガレージのようになり、1台分車は置けそうなスペースはある。
しかし、そこに「車は止めないでください」と張り紙が書いてある。つまりおそろしいことにこの店には駐車場が無いのだ。来店する人はほぼ車で来るがすべて路駐ということになる。正面が神社だから駐車されていても文句を言われないことを見越してだろうが、客もゆっくらとしている気分でもなく食べたらすぐ帰る雰囲気が醸し出されています。
② 麺が細い
「こまどり」は太麺である。当然ゆで時間は長い。 だいたい注文して出てくるまでは15分程度かかるから、餃子でも食べようということになる。広い店の戦略としては正しい。
しかし、古潭は同じ土俵で勝負してはならない、だから細麺。これは注文後2分で出せる。
それを5分で食べて出ていくし、カウンターで会計もできる。昼間の回転はこまどりの3倍に近いのではないだろうか?
③ 具がすべてトッピング:
私は元来「こまどり」派であるから、野菜を炒めていない味噌ラーマンは邪道だと信じていたわけです。しかし、「古潭」を食べてその考えは払しょくしなければならぬと思いました。ともかくスープが濃厚ですばらしい。十分濃厚で完成しているので、湯通ししたようなもやしとキャベツでちょうどいいという感じ。
注文が来たら野菜を載せるだけだから圧倒的に早い。すなわち醤油ラーメン並。
ほか、チャーシュー コーン 納豆 大盛り 全部このオプションが50円均一で計算もしやすい。 ここまで考えているんじゃないかと思いました。

注文する人は圧倒的に「味噌野菜ラーメン」半分以上がチャーシュートッピング。
(上の写真がそれ)650円也 安い。
大食いの人は当然のように+50円で大盛りなわけです。

結論:
ラーメン屋がはやっている。長らく商売できている。その理由はなんだろう。
それは単純にうまいというのが最大の理由だろうが、何かしらマーケティング的な思考が緻密にされているのではないかと考えると、違う何かが見えてきます。