近ごろ話題の豊栄には、すぐ近くに福島潟があります。この周辺はおもしろいんですよ。
青木淳氏設計のモダン建築
「ビュー福島潟」の屋根はフラットで展望台になってまして、そこから福島潟を眺めました。⇒
右下に見える茅葺屋根のおうちでは、囲炉裏が切ってあり、弁当持参で昼食を食べている人が多い。竹馬やこまでも遊べて、和めるスポットです。
ビュー福島は、一時全国的にけっこう話題になった建物で、賞もとっているのではないのかな?
トイレもかわいいモダン。タイルが丸で楽しい。
この辺がうまい。
なんて どうでもいいことばかり書いていると
閣下に怒られそうです。
会場は 螺旋階段ぐるぐる上っていった最上階。
へんな ベルベッド調の青い天井、そしてオリジナルにデザインされた、青い変な形の椅子のある
個性的な会場にて 天野尚氏の講演会が始まる。
講演最中は、スライド上映形式だったので、暗くてあまり役に立たなかった模様。
空振りでとほほ。
年取って、だんだんカッコよくなってくる閣下。
ある層にとっては、ビートたけし以上のカリスマ性を放ちます。実に天才的。
2008年の洞爺湖サミット会場を、佐渡の原生林の大判写真が飾り、その名をとどろかせました。
サミットのアートディレクターの山本カンサイ氏が
天野氏の写真のファンで、ぜひということになったと聞く。
今回、椎名誠氏も、アマゾン写真を絶賛。本の推薦文を帯にいただいている。
10年前ころには、日本現代アートシーンの巨人、村上隆氏も、ADAに水槽を見に来ていた。 日本中・世界中の 強烈な個性の方々に 共感され、評価されております。
講演会は、さすが 講演会慣れしてらっしゃって 弁士です。
あっという間の1時間半。 会場は笑いが絶えませんでした。
恩師の長島教授もいらしてました。(生物学者として高名)
そのなかで特にう~~~~~んとうならせられたのは、
「自然界には病気だとか死体だとかは無いんです。」 とうくだり。
「アマゾン河の熱帯魚は群れを作っているが、具合が悪くなったり、頭がおかしくなったような魚は、群れから離れる。ちょっとおかしくなれば、ピラニアなどの肉食魚に捕食される。本当の野生では、病気の固体や死体などは無い。すぐに骨になってしまうからだ。」
「かたや、新潟の国道の脇には、狸が轢かれて横になってたり、死体を目にする。
それは、自然では無い証拠であり、種の多様性の無い社会だからです。」
う~~~~んなるほど。 おしゃる通りだ。
氏は何度となく熱帯雨林に撮影に行かれたから分かる自然破壊の進展。
純白の奇跡の彼岸が、アマゾンの奥にあることは、閣下から聞いていたが、
焼畑の灰で汚されグレーになってしまったそうな。
私も南国に10年近く通ったのでよく分かる。
自然破壊というのは、目に見えて分かるんですよ。
2年前に行ったのどかなビーチが、今は高層階のホテルが建っていたり、
虎刈りのようにまだらに伐採されたジャングルは、フライトして上空からよく目にします。
The Last Amazon 多分 天野氏の写真集のような、
種の多様性の頂点。 楽園としてアマゾンの写真は、二度と拝めない
人類の宝なのかもしれません。 あっという間にだめになることでしょう。
さながら、アメリカシロヒトリに食われてゆく、サクラの木のように。
本は 写真だけでなく、アマゾンの暮らし文化や、
わにを捕まえて食ったり、ピラニアの刺身などの話もあり、
閣下が大好きだった、開高建のアマゾン紀行の名著。
現在 ビュー福島には 天野尚氏のここ2年間の、新潟の風景撮影写真が展示中です。
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