私ら 漆喰も左官で塗るわけだが、「荻川の家」ははっきり言って予算がない。
しかし「幽霊が出る」ようにしなければならない。
床と天井は決まった。
あとは壁だ。
当初は、セルフで塗り壁とは思っていた。しかし、セルフだと左官はきつい。
塗装系で塗れる物を検討に入る。
下地は 石膏ボードか 安い杉の羽目板 (節だらけドンマイ)
「東中島の家」のオーナーの見つけてくれた、プラネットウォールを検討した。
ただ「荻川の家」は、きったなげでなくてはならない。
(きったなげ とは新潟弁で 汚い感じという意味)
そこで 何に目をつけたか? それは 農業用土壌調整剤の 「消石灰」
成分は水酸化カルシウム。 漆喰の原料である。
消石灰の真っ白の純度の良いものに、海草糊を混ぜて伸びをよくしたものが漆喰であって、左官で広く使われているわけだ。
くり返すが この現場は予算が無い。
ホームセンターで20kg 500円くらいの「消石灰」を買ってくる。
おぉ~ まさに漆喰。
主成分が同じ
それを 木に塗ってどうなるか実験してみる。
とうぜん 20kg 500円の農業用消石灰は 不純物たっぷりの なんともいえないクリーム色。「荻川の家」は 私たちの 実験的遊びのゆるされる
家なので、死ぬほど安い材料の仕上げで遊んでみるわけです。
藤森先生の 本にあった 育苗用の焼き土も ちょうどホームセンターでサンプルを配っていたので実験に参加してもらう。
しかし、この子は コロイド状の焼き土に消石灰がうまく混ざらず、白いコーティング状になって土色がうまく出てこない。
写真右のが 焼き土入り。
先生~~いまいちじゃん!
もっと 焼成温度の低い土を探せばあるのかもしれないが・・・。
テクスチャーは ざっくり荒々しくなるが、のっぺりした感じ。
藤森流までいくと 超ワイルドで、さすがにお客さんがついてこれない人が過半数になることだろう。
左のには墨を混ぜて どうなるのか実験。
いずれも失敗であります。 どんまいです。
結局なにもいれない 素のものが いちばんいいあんばいになった。
写真はまた別の機会に・・・。
ほんと こんなことで遊んでばかりいて 会社大丈夫なのかよ??o(^▽^)o
一応断っておきますが、これは3週間前の実験レポートです。
さすがに今はそんなに暇ではないぞ。