聖週間「血しおしたたる」讃美歌の原点  | オルガニスト長井浩美♪パイプオルガン演奏活動

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パイプオルガンのソリスト長井浩美。オーケストラとの共演や、楽屋日記、パイプオルガンの弾き方、My パイプオルガンスタジオのことなど…少しづつ綴っていきたいなと思っております。 オルガニスト長井浩美

いよいよレントの最終週 Holy Week、本日は、「枝の主日」でした。

 

「棕櫚の主日」「受難の主日」「パーム・サンデー」とも呼ばれます。

 

今日もミサはお休み。

 

ネット配信でミサに与りました。

 

本日のミサで「血しおしたたる」が歌われていて、この曲の「元メロ」が恋愛の歌だったことを思い出しました。

 

この聖週間という受難のクライマックスに、恋愛歌の替え歌。

 

下の動画、50分ほどのところです。

 

 

 

この歌は「コントラ・ファクトゥール」の有名な例と言っていいと思います。

 

Kontrafaktur(独)は、世俗音楽をキリスト教会の教会音楽として用いる事です。「替え歌」ですね。

 

宗教改革時代にマルティン・ルターのファクトゥール運動がありましたが、16世紀にはカトリックでもコントラファクトゥールの手法は用いられたようです。

 

メロディーは、元は合唱曲で恋愛歌。ハスラー作曲1601年出版。

 

1613年、クノールにより「Herzlich tut mich verlangen(われ心よりこがれ望む)」の歌詞がつけられる。

 

1656年、ゲルハルトにより「O Haupt voll Blut und Wunden血潮滴る」の歌詞がつけられ、有名になる。

 

尚、「血しおしたたる」は、元々中世のラテン語の詩文が存在しており、ゲルハルトがドイツ語に翻訳。

 

バッハを始め、多くの作曲家がこの曲を用いて編曲しています。

マタイ受難曲にも用いられています。

 

みなさま、

恵みにみちた聖週間をお過ごしください。

 

オルガニスト 長井浩美

 


十字架



「替え歌」。

志村けんさんの歌を思い出しました。


「8時だよ全員集合」、毎週見ていました。

今は天国で神様を笑わせていてほしい...。


コロナの終息をお祈りいたします。