全国農団労2020春闘討論集会が1月17日から18日にかけ京都市内で開催された。討論集会には農団労加盟組織およびオブザーバー参加のJA高知県職員会からの参加者を合わせ108人が結集した。大谷中央執行委員長はあいさつで、安倍首相の「桜を見る会」問題に触れ、「怪しい人間関係が浮き彫りになってきた。制御できない暴走が続いている」と述べ、年内にも総選挙が行われる可能性があると示唆した。また、農政についても「規模拡大、民間企業の参入など独立国とは思えない農業政策だ。自由貿易をすすめる安倍政権と家族農業、小規模農業は真逆だ」と批判、さらに農協改革の真の狙いは農家と農協の分断、金融共済資産にあると指摘し、「地域コミュニティの強化が必要だ」と訴えた。そして、労働組合に問われているのは、日頃の労使関係や自己改革の検証であるとし、長時間労働の是正や月例賃金の引き上げ、働く人に焦点を当てた人材マネージメント、ハラスメント対策などの諸課題に対応するためにも労働組合の強化が必要だと激を飛ばした。
続いて、2020春闘方針(案)の提起が大谷書記長より行われ、情勢と2020春闘の要求課題である、働きがいが実感できる賃金水準の確保、ワーク・ライフ・バランスとディーセント・ワークの実現、臨時・パート職員など非正規労働者の底上げ、底支えについて具体的要求と考え方が示された。
春闘方針案に関する全体討論では、長野、千葉、茨城から災害カンパのお礼が述べられたほか、九州の某農協では、8時45分の始業時間と同時に窓口業務が始まるため、15分前から業務にあたっていることが労働基準監督署に指摘を受け、15分間分の時間外労働手当を支払うこととなったが、対策として4月から窓口業務開始時間を9時に変更する旨の報告が行われた。一県一JAの島根からも賃金の一本化に向けた取り組みが報告された。JA高知県職員会の中原会長からも、団体交渉拒否に対する闘争報告と農団労春闘方針およびアンケート結果に基づいた2020春闘要求を作成し、提出するとの決意表明が行われた。

2020春闘に向けた決意を語るJA高知県職員会の中原会長
午後からは会場を移動し、分散会討論が行われた。2020春闘の課題である、ベースアップの獲得や人材不足の解消、長時間労働の是正、4月から施工される同一労働同一賃金などの諸課題について6つの分散会に別れて討論を深めた。
翌日は分散会報告から始まり、そのあと全体討論が行われた。講演学習では、ジャーナリストの堤未果さんより「日本経済の情勢と労働者を取り巻く状況」について講演を受けた。堤さんは、グローバル経済による弱肉強食が加速し、相手を思いやる気持ちが失われつつある状況に警鐘を鳴らし、「おたがいさま」の精神が大切だと強調した。
最後に大谷中央執行委員長の団結ガンバローで、2020春闘勝利に向け気勢を上げた。