全国農団労・第28回リーダーズ研修会 | 専従日誌

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徳島県農協労連専従のブログ 農業再建、農協革新の取り組みや活動紹介など

 

9月9日から10日にかけ、全国農団労・第28回リーダーズ研修会が都内で開催された。大谷昇中央執行委員長は冒頭あいさつで、「今回のリーダーズ研修会はこの一年、とりわけ2016秋期年末闘争について確認し合うということになっており、その点について少し触れておきたい」と述べ、9月26日から始まる臨時国会でのTPP批准阻止に向けた取り組みの提起や、日本政府がTPP批准を急ぐ理由の背景等を説明した。また、信用・共済事業の代理店化や広域合併についても触れ、「安倍政権の日本農業再興戦略というのは地域協同組合を否定し、その地域協同組合を解体させる。そしてそこに企業を持ってくるということだ」と労働組合として農協解体攻撃に抗していく必要性を訴えた。そして、「今後ますます雇用問題が深刻になる。労働条件や一時金のさらなる削減案も出てくるだろう。いま必要なのは、不安を安心に変えるという原点回帰だ。要求づくりから職場論議とフィードバックを繰り返し、アンケートの活用等あたり前にやるということを前提に取り組んでほしい」と檄を飛ばした。

 

2016秋期年末闘争に向けた取り組み提案では、大谷書記次長から2016秋期アンケートの集計結果(速報版)に関する報告および2016秋期・年末要求のポイント、要求の補強、スケジュール確認、取り組みの課題に関して提起が行われた。

 

 

その後、2016秋期年末闘争に向けた相互討論に入り、各県から報告を受けた。

 

参加者からは、「全共連長野県本部と協議したことで奨励内容も変わってきたし、ポイント目標に変わってきた。しかし、共済に対する現場の不満は変わっていない。みなみ信州ではLAになって5年以内の職員のヒアリングを行った。総務課長、人事課長、労組委員長も同席の上で行った。一人の労組員を守ることが職場を良くすることになるので単組での取り組みが重要だ。全国、県、単が同時進行で取り組まなくてはならない」(長野)、「平成29年度から30年度にかけて地域農業活性化促進助成要望というのが全共連本部から各県に下りてきている。富山県だけでいうと全部で3億円くらいの予算が見込まれている。内容については二年間の中で地域貢献に関する施策を共済以外のものに使用して下さいということで、中核は農林中金が指揮を執っているようでJAグループ全体でやっていくということでお金は共済連から出るとい話だ。中味を見ていくと、寄贈みたいなものが多い。例えばよくあるカーブミラーの設置とかが多く、寄贈に関する助成要望が多い。自分の聞いている範囲ではスケジュール的に各農協で10月くらいまでに計画を出してくれと言われているそうだ。各農協から県の共済連に提出してOKが出ればお金を支払っていくという流れになっている。その段階で秋期の要求もあるので、各県産別および単組でバラまきに終わらないような助成の使い方を労働組合から提案できるようにしておいた方が良いのではないか」(富山)、「パートが全体の40%を超え、職員の負担を減らすためにパートナー職員制度を作った。16人を組織化している」(広島中央)、「秋期は統一要求は出さない。方針だけ出す。課題は地域ごとに違う」(福岡)などの報告が行われた。

 

 

二日目は、広域合併のあり方に関する相互討論と、特例年金の制度完了のための検討状況に関する講演学習が行われた。

 

広域合併については、一県一JAの香川、島根から現状と課題に関する報告が行われたほか、茨城、福島からも広域合併について報告があった。「支部間で業務の均一化を行ったが、農家からは不満の声が上がっている」、「広域移動で地域に知っている職員がいない」、「合理化がすすめられ店舗閉鎖、人員削減が進んだ」、「大きくなり労働組合の活動が見えなくなった。運動の擦り合わせが課題だ」(香川)、「賛成が97%と合併反対の声は聞かれなかった」、「労使間で交渉はしてきたが労働条件は何も統一されていない」、「合併は手段であって目的ではない。ビジョンが大事だ」、「労組を一つにするのが課題。一枚岩で経営者と話をしていく」(島根)、「経営者から情報が出てくるのが遅い」、「賃金格差があり組合員、経営者からも声が出ている」、「二年間で若い職員が100人も退職した」(茨城)、「浜通りの農協は震災で運営が出来なくなった。合併やむなしだが、オール福島で乗り切るべきだった」、「4JAの目的が分からない」(福島)のほか、他県からも合併に関する意見が出された。

 

 

特例年金の制度完了に関する講演学習では、農林年金の成瀬企画部長より検討状況について説明をいただいた。

 

今後のスケジュールについては、来年1~2月に第一次組織協議を経て法改正要請について組織決定を行い、第二次組織協議で所要財源の早期確保に向けた方策等を協議することとなっている。長期前納による団体への財政面の影響については、団体への影響が出ないよう新たなスキームを検討中であり、制度完了のための基準日を平成31年3月31日とし、現行の特例業務負担金を平成43年まで継続し毎年度費用処理を目指す考えであることが明らかになった。しかし、公認会計士等と確認が出来ておらず完全にはクリアできていない。第一次組織協議での法改正の要請ポイントは、特例年金の給付を年金から特例手当金(一時金)に代え、給付を終了することが出来るようにすることと、特定手当金を支給するために対象者や計算方法などを新たに規定すること。組織決定後、速やかに国会提出できるよう農水省に要請することである。所要財源の早期確保については長期前納を最優先に取り組み、その他については第二次組織協議のなかで検討することとなっている。全体では約3,000億円の財源が必要だ。また、住所情報不明者が約5万人存在し、うち約4万人について基礎年金番号、住基ネット等を活用し調査を実施することとなっている。成瀬部長からは、「基準日から5年間で時効となるため不明人については労働組合にもご協力いただきたい」と要請があった。

 

講演終了後、大谷委員長は最後のまとめで、「岡山のJAつやまで労働組合があるのに200名超が時間外労働手当不払いの集団訴訟を行った。そこに至るまで労働組合は何をやっていたのか」、「労使は力関係だ。ワンマン組合長ははじめからいない。我々がつくり出している」、「労使対等の原則をもう一度整理しよう。結果は必ずついてくる」と述べ、団結ガンバローで2016秋期年末闘争に向けた意思統一を行い研修会を閉じた。