【離島の旅】9月の三泊四日


旅行は非日常であり、日常の延長でもある。


長い付き合いのある間柄でも、一緒に旅行できる友はとても稀少で限られた存在だと思う。

それは経済的にも、思考的、嗜好など幾つもの条件で共有できる相手でなければ成立しないからだ。


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白い砂浜に透き通る温かい海水、珊瑚に群がるカラフルな熱帯魚たち。木々は深緑に茂り、道路脇にはハイビスカスの赤い花が咲いている。

風景も滞在もこの上なく素晴らしいものだった。


台風も来ず、天候にも恵まれ、島特有の気まぐれな雨を避けながらの小旅行。


旅友のYとは中継地点の空港で合流して同じフライトで島へと向かった。

行きの飛行機では着陸前の一瞬の間に2重の光のアーチが現れた🌈🌈 海の青とのコントラストは珍しく、虹は幸先の良いスタートを感じさせた。


建築中の家の工事の進み具合を見に寄ると、昨年は台風の中草むしりに来た平地には、基礎の部分の土台ができていた。

照りつける灼熱の太陽、スコールのように日に何度も激しい雨が降る環境下で働くのは大変なことだろう。

真っ黒に日焼けした作業員たち、最終日に寄った際には、大きなタンクローリーからコンクリートを流し込んでいるところだった。

翌月には棟上げ式をとり行う日程が決まったと言う。


友人Yは何事にも表裏なく、社交家で誰とでも気軽に話しをする。男女問わず友人知人はとても多いが、誰か特定の人といるわけでもなく、これまでもそんな話を聞いたことはない。

「私に出来ないのは謙遜だけ」と豪語するように、自立して勉学ができるせいか自論を譲らない頑固な面がある。歳と共に年々その傾向が強くなっている気もした。

こちらは軽い会話のつもりなんだから適当に流せばいいのにと思うのだけど、それが彼女の彼女たる所以で、反論するか訂正されると辟易させられるが、いい加減には捨て置けない性格なのだろう。


共有して分かち合う旅の感動は、やはりかけがえのない喜びである。虹のように儚く、忘却の彼方へ消え去ってしまったとしてもどこかでふと思い出す事がある。


他人と比べるものではないが、やはり私にとって一番の旅友は夫だ。

一緒にいる心地よさやお互い我慢せずに楽しめる範囲が無限なのだ。好きな事を同じ質量で消費できる気がする。今までも、そしてこれからも👬