【周囲の恵み】


「あなたを囲んで、お母さんやおばあちゃんとか、みんなで一緒に暮らしているのが見えるわ」


そう透視で言われたとき、少し戸惑った。


だって私は今、古い日本家屋で一人暮らしをしている。

家の中に、誰かがいるはずはない。


でも、その言葉はなぜか不思議と嫌な感じがしなかった。

もしかしたら、目には見えないかたちで、私を護ってくれている存在がいるのかもしれない——そんなふうに思った。


***


長いゴールデンウィーク。

誰とも会う予定はなく、時間だけはたっぷりあった。


やるべきことは、きっといくらでもあったはずなのに、やる気はまったく湧かない。

結局、いろんな言い訳をしながら、布団の中でだらだらと時間をやり過ごしていた。


SNSを開けば、楽しそうな誰かの時間が流れてくる。

それを眺めては羨んで、少し落ち込んで、また何もせず時間が過ぎる。


家族で過ごす人が多いこの時期に、誰かを誘うのもどこか気が引けて、余計に孤独を感じやすい。

夫ともなかなか会えない状況が続いていて、心は少しずつ弱っていた。


そんな中——突然


遠い県外から、元同僚がわざわざ車を走らせて会いに来てくれた。


ただ私の顔を見て話をして


「思ったよりずっと元気そうでよかった」


そう言って、そのまま帰っていった。


観光もせず、一緒に食事すらせず去って


そのあまりの潔さに、胸を打たれた


***


ゴールデンウィークの中日には、夫と連絡がつかず、ケンカにもなった。


体調も万全ではない中で雑事やタスクや仕事に追われている彼に、

疑い、不満、怒り——いろんな感情をぶつけてしまった。


それでも翌日の夜には誤解が解けて、仲直りができた。

最終日には、近所の友人がランチに誘ってくれた。


***


振り返ってみると、


私はちゃんと、いろんな人に支えられている。


孤独だと思っていた時間の中にも、

ちゃんと誰かの気配や優しさがあった。


あの初日の夜に聞いた言葉は、

それに気づかせるためのものだったのかもしれない。


見えないものも含めて、

私はきっと、ひとりじゃないし、守られてるんだって