31℃、晴れ。

夏日の晴天が続く東京、今日7月22日は狢臀覘
二十四節気では暑さが最も厳しい時期に入った。

土用は各季の終り18日間だそうだが、概ね夏のものを指すことが多い。
土用の丑の日(うしのひ)は、この土用期間内での十二支が丑である日のこと。
そして夏の土用の丑の日には、「う」が頭文字の鰻を食べる慣習が定着している。

一説には夏に売れない鰻を売るため、鰻屋が平賀源内に相談を持ちかけたのが由来とか、
夏バテするこの時期、ビタミン豊富な鰻は滋養強壮、食欲回復にも役立つ事となった。

ウナギの古くは縄文時代の貝塚からも骨が出土しており、
奈良時代の後半には文献としても記録が残っているそう。


昨今産地が問題になっているが、鰻は世界各地に生息し、その数16+亜種3の19種類。
ウナギ目ウナギ科 Anguillidaeは、オオウナギ(日本鰻)・ヨーロッパウナギ・アメリカウナギとか。

海で生まれ、川や湖、潟に生息するウナギは未だ生態の多くが謎だらけ、
幼魚のうちはすべて雄で環境によって性転換し雌になるという。
養殖といっても産卵受精では育たず、稚魚を捕獲して育てる方法しかないらしい。

ゼラチン質・油の多い鰻は、日本を始め労働階級の食材と見下されていた傾向があり、
高価だった肉の代わりにウナギで作ったパイが発祥のイギリス料理、パイアンドマッシュや
その他のヨーロッパ地方やアジア各地でも鰻は煮たり焼いたり、庶民の味として親しまれている。

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この土用の丑の日が近くなると、あちらこちらでウナギの宣伝を目にするようになる。

昔、友人宅の近所に老舗らしいこじんまりとした鰻の専門料理屋があった。

   【 土用の丑の日につき、鰻供養のため休業します 】

こう書かれた紙が入り口に毎年貼り付けてあった。 稼ぎ時なのにね、謎めいた店・・・・

ともかく手間がかかる鰻、おいしい調理法を発見した料理人に拍手!!

蒲焼以外の鰻料理がどんな味になるか、挑戦してみたいわね。