気温7℃。お天気の東京から、こんにちは。

二十四節気では今日が「雨水うすい」にあたる。
水がぬるみ春の気配が動き出し植物の発芽を促す頃。

13日に92歳で亡くなった市川 崑監督の追悼特集で「細雪」を初めて観た。
谷崎潤一郎の原作で1983年製作。

京都の春の桜の風景から始まり、細雪の降る大阪の冬までの四季折々の風景と共に
見た目も性格も立場も違う美しい4姉妹の重要な一年を描いた作品。

私が子供の頃にテレビで見ていたのは70年代の作品が多かったらしく、
犬神家の一族をはじめ獄門島、悪魔の手毬歌などホラーサスペンス調のものしか知らなかった。
しかしどの作品も暗く妖しげで、怖いほど斬新で美しい映像です。

雰囲気は全然違うけれども、どの作品も旧家で地方の慣習がキーポイントになっている。
しきたりとか本家・分家の跡目に振り回される人生が滑稽にさえ見えるけど、
そんな大昔のことでもない、昭和の時代なのだ。

これから市川監督の作品が次々と放映されるようなので
今まではちょっとしか知らなかった市川ワールドを堪能してみましょ。