少し寒くなった東京から、おはようございます。

日が暮れるのも早くなり、外に出るのも億劫。
出不精の私には、家での映画観賞は大きな楽しみの一つ。

よくリメイク版というのがある。
大体においては傑作映画を新しくしたり、
ワールドワイドに英語でハリウッド式にリメイクしたりするイメージ。
日本のドラマだったものを映画版にした「私の中の消しゴム」は、
永作博美が主演したドラマのリメイクの韓国作品、ヒットしましたよね。

最近たまたま2つの有名な映画をリメイクした作品を見比べる機会がありまして。
ひとつは「七人の侍」と「荒野の七人」二つ目は「ニキータ」と「アサシン」。
同じリメイクという形をとりながらも、これほど違う作品の仕上がりになるのかという驚き。

私はヒットしたオリジナルの同じストーリーと脚本がベースにあれば、
そこそこいい作品ができるんじゃないか、と思っていました。
でもそうじゃないことに、はじめてのごとく再認識させられたものです。
そこには雲泥の差が出るんだってこと。。。

ご存知クロサワの「七人の侍」は舞台が昔の日本、侍というより浪人の物語。
上映時間も長くて日本独特の雰囲気があふれた作品でした。
「荒野~」はいくつかのディテールとストーリー展開は同じものの、
無理なくアメリカの背景と精神にスライドさせたシチュエーションで、
オリジナルのベースの良さを上手く利用し、俳優陣の強い個性も活かされていた。
まったくリメークのお手本のような作品で、その違いを比較するだけでも見ごたえがある。

ベッソンの「ニキータ」、昔から好きな映画の一つ。
「アサシン」をみて唖然。冗談なのかと疑うほどに。。。
ストーリーもセリフもシチュエーションもほぼ同じ。ディテールも大体において同じなんだけど
違うところが逆に???ってくらいオリジナルの良さはつぶされていた。
つくり手側の情熱なんか全然感じとることも、意向も全く理解できなかった。
「ニキータ」を猜薫狼け撚茘瓩半里靴唇娶に反発したけど今は納得。
雰囲気がこの映画を左右していることに気がついたからだ。
オリジナルは音楽やディテール、人物描写も全て逸品のすぐれた作品だと思う。

映画を何度でも繰り返して観る、それでも飽きない映画はいい。
毎度新しい発見があって気付くのが楽しみでもある。

セリフを外国語でも覚えてしまうほどに繰り返し見るので時に呆れられるのだか、
創ってる人はきっと私の何十倍も時間をかけてみているに違いないはず。
そう思うと監督たちのすばらしい仕事に感動するという自分に感動する(笑)。

ずーっと苦手意識があって避けてたタランティーノの「パルプフィクション」、想像と全然違った。
食わず嫌いで避けてると損するね~。だって超・暴力的だったんだもの、イメージが。

何にでもいえることだけど、いいものと悪いものを両方比べるとよくわかる。
私は反面教師的に物事を学ぶ癖があるので今日は映画に当てはめてみた。
いいものはスムースすぎて見逃しがち。


*映画評は個人的感想の範疇であり、悪意のある誹謗中傷ではありませんのでご了承ください。