次回の公判までに、裁判長から宿題が出されていた。
それは、双方の主張が広がってしまい、論点がずれているかもしれないので、その論点を箇条書きにまとめて欲しいという裁判長からの要請であった。
無論、主張を広げたのは被告側の事実に基づかない主張か、あんまり事実に基づかない奔放でユニークな主張への反論のせいなのだが、確かにこの裁判を客観的に審議しなければならない裁判官では、審議に間違いがあってはならないので、この様な文書を請求するのも当然であろうよ。
そこで、自分は百式に、今まで出された準備書面を切り張りして、スクラップブックのように再編集することを提案した。
リアルに準備書面を切った貼ったするのではなく、データー上で再編集するだけなのだが、その際編集したタイトルの横に、いちいち「平成20年8月提出分準備書面の2ページ4行目より抜粋」とか書くのである。
本当は、今から箇条書きにしたほうが楽なのだが、この裁判は否王に対しての損害賠償の請求もまあそれなりに重要だが、裁判のあとに行政処分を含む全ての法的措置で社会的制裁をイヤと言うほど叩き込むことも非常に重要なので、第三者が利用しやすいようにと早引きインデックスの機能を持たせるために、あえて抜粋して再編集をし、さらに抜粋した元の文書と関連する違法行為が特定しやすくするのである。
んで、この箇条書きの編集だが、俺が作るのなら掛かっても3日。
で、百式が作ったら、20日経っても出来やしない!
最初の1週間は俺も大人だから、おとなしく待った。
本当に大人しく待った。大人だからね。
2週目は、読み返している準備書面が途中でこんがらがるとのことで、進捗は特になし。
確かに否王側の弁護士の文書が稚拙だから、要点がぼやけるのはどうとして、文書の疑問点をその都度書き出して考察を加えれば編集は可能だろうとアドバイスを告げると、このアドバイスが難しいようでさらに考え込む。
頼むよ、本当にさ。
小学生に、小難しい話してんじゃねーんだからよ(涙)。
3週目は、俺がその時の表現として用いてはいても、現状では問題となる表現をわざわざ持ち出してきたので訂正を求めると、これを拒否したことで説教が始まる。
つーか、八ヶ岳に責任者としての風格があり、その風格から来る錯誤を飛脚便もセンター運営に利用してことから、さらなる誤解が生じたという表現を用いるのはそのときは有効でも、長いスパンで見れば「勝手に誤解した」と見れなくも無いんだから、この抜粋はダメだといっても元の文書がこれだからと譲らない。
気が付けば訴訟は、もう明後日である。
抜粋箇所はきちんと記載してあるし、それ以外はすべて抜粋しただけだから表現上の問題はないし、何より時間が無いので、このまま提出させることにする。
そしてまた、一人で意気揚揚と有休をとり、裁判に出掛ける百式。
俺は仕事が忙しいので、今回も同行出来ず。
しかし裁判は開かれなかった。
百式が日にちを間違えていたのである。
まあ、最終的に10日前の提出になったから、いいんだけどさ。
勘弁してよ。
もうやだ、俺、この子と関わるの・・・。